相模原市立公文書館で、企画展「幻に終わった相武電気鐵道と南津電気鐵道」が4月16日(木)から6月20日(土)に開催される。
昨年10月に城山総合事務所第2別館3階にオープンした市立公文書館。市の条例規則、総合計画、議会議事などが記された歴史的公文書約2万5千冊が保存・管理され、市民がいつでも資料を閲覧できる。
市は交通インフラ整備が進み、相模原ICや津久井広域道路の開通時期に合わせたこの時期、大正から昭和にかけて、相模原に計画されていた鉄道を公文書で振り返る企画展を開催することにした。
南津電気鐵道は、天然産物に恵まれた津久井地域の開発と、農村の発展、観光振興等を目的に計画。関戸駅(現京王線聖蹟桜ヶ丘駅)から橋本を経由して川尻までを結ぶ延長20Km程の路線だった。1928年に終点の川尻停車場予定地で起工式が行われたが、昭和恐慌により挫折している。
相武電気鐵道は、渋谷から鶴川、淵野辺、上溝、田名を経て愛川までを結ぶ計画路線。東京から相模川までを結ぶ路線として期待され、関東大震災後から計画を開始。1927年に上溝で起工式が開催され、線路や駅舎の一部が完成していたが、昭和恐慌で計画が中止となっている。
企画展では、国立公文書館に保管されている公文書などの資料のコピーを中心に、相模原市立博物館や公文書館に収められている公文書約100点を展示。飯田生馬館長は「小田急線延伸に18万人の署名がされるなど、相模原には今でも鉄道開通には熱い想いがあります。小田急線や相模線が開通した昭和初期という時期に、我々の祖先が地域振興を願い、他にも路線計画をしていた資料が見られますので来場下さい」と話す。 詳細は、同館【電話】042・783・8053へ。
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