さがみはら中央区版 掲載号:2015年5月14日号
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画家としてグリーンハウスで作品展を開催している 小島 一朗さん 緑区上九沢在住 47歳

1%からの生還 続く挑戦

 ○…食卓に飾って誰もが楽しめる絵。そんな絵を描き続け4年になる。現在、サカタのタネグリーンハウスで「生命力」をテーマに作品を展示中。花や食器の中にある「生きている時間」を表現している。重病による後遺症の影響で、筆を握るのは利き手とは逆の左手。繊細な筆先によるタッチはどこかやわらかで、温かみに溢れている。「モノを描いているわけではない。その場でしか描けない空気を描いている」。作画のモチーフを様々な角度で観察し、肌触りを確かめ、匂いを嗅ぎながら筆を握る。

 ○…自動車教習所の教官として充実した日々を過ごしていたが、42歳のとき病に襲われる。細菌性心内膜炎と脳幹梗塞を併発し、10日間生死をさまよった。生存率1%という状態から奇跡の生還を果たしたが、全身の8割が麻痺に。半年間の入院生活を経て、過酷なリハビリに励んだ。辛い日々の中で出会ったのがリハビリの一環で行った「絵」。最初は思い通りにいかず苦心したが、描き続ける中で、自分の身体を動かし何かを表現できる喜びを感じ、自然とのめり込んでいった。

 ○…車への情熱は自身も「普通じゃない」というほど。リハビリの最中、自分を奮い立たせるために車を購入すると、即改造。左足を前後に動かすだけでアクセルとブレーキを切り替えられる装置を自身で開発し、免許センターから許可を受けた。毎朝5時半には起床し運転練習に取組む。深夜まで絵を描いていても、「運転が楽しみで飛び起きてしまう」と白い歯がこぼれる。

 ○…再発リスクも高い脳梗塞。食事管理を徹底し、再発防止に努めつつも「自分がやりたいことにはどんどん挑戦していき、自分で出来ることを増やしたい」と目を輝かせる。以前は人に任せていた作品展のプロデュースも昨年からは自ら行うように。「本当は面倒だけどね」。そう話す横顔にもどこか充実感が溢れていた。1%から繋いだ命。これからも挑戦は続く。

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