自由民主党相模原市議団(久保田義則団長)は19日、加山俊夫市長に対して、相模総合補給廠一部返還地を視野に市役所本庁舎機能を含めた行政機能の再編を検討することなどを求める要望書を手渡した。
要望書は全3項目。1項目目では、公共施設の老朽化に伴う将来の改修・更新に膨大なコストが必要になることを指摘。今後、50年、100年先を見据えた市政運営や公共施設サービス機能の維持・向上を図るために、「持続可能な都市経営の視点をもって、まちづくりを進めること」を求めた。
2項目目では、公共施設が十数カ所に分散されている状況を指摘。公共施設を集約することで、行政機能の効率性を向上させるとともに耐震性を高められるとした。その上で、将来にわたり真に必要な公共施設サービスを提供していくためには、公共施設の配置や利用状況、管理運営コストなど様々な視点分析から、「相模総合補給廠一部返還地を視野に、市役所本庁舎機能を含めた行政機能の再編等の在り方について検討すること」が必要としている。
3項目目では、相模原駅周辺のまちづくりについて言及。賑わいをもたらす商業機能集積の促進や日常的に来街者が集い憩える空間の創出、駅南北間の機能連携や回遊性の向上など、地域の活性化を見込めるような導入機能の検討を行うことを要望した。
今回の要望は、7月に国から橋本および相模原駅周辺地域が都市再生緊急整備地域拡大の指定を受けたことを踏まえ行われた。同地域では、土地利用規制の緩和や都市計画の提案制度の利用、民間プロジェクトに対する金融支援や税制措置を受けるための国土交通大臣の認定などの特別な措置などが受けられる。
久保田団長は、市が発展を遂げる契機となった条例などに触れ、「今ある市の発展は、先人たちがリスクを乗り越え取り組んでくれたからこそ。50年、100年先を見据えた事業を進めることが重要」と話した。