空き巣の被害を未然に防ごうと、光が丘地区の朝日が丘自治会(南雄二会長)では今月から、独自の対策に乗り出している。地域住民が朝のウォーキングや犬の散歩時などに防犯啓発のキャップやプレートを付けて町を「パトロール」することで、凶悪犯罪になりかねない空き巣犯罪に地域全体で目を光らせている。
区内では今年に入り、約38件の空き巣被害が報告されている(2015年1月〜8月/暫定値)。中でも光が丘地区は戸建住宅が多く、高齢者の数も多いことから、被害が多発する地域の一つとなっている。一昨年の被害件数は約15件と、区内の全9地区で最も多い数値だった。
こうした中、同自治会では空き巣の被害が報告されると、その手口や被害状況などを逐一住民に回覧するなどして対応していた。一方、南会長は「(空き巣の被害後も)まだ他人事だと思っている方も多いように感じた。地域全体で防ぐ方法はないか」と独自の対策を模索。会での協議の上、このほど、さらなる防犯啓発と注意喚起を促そうと、今回の「防犯パトロール」実施に至った。
子どもの事件防ぐ意味合いも
活動は基本的に有志で、住民らは朝のウォーキングや犬の散歩時などに「防犯パトロール・キャップ」や蛍光色の「緊急ホイッスル」を着用し、地域内で自由に「パトロール」をする。ホイッスルの中には緊急連絡先を記載した紙が備えられており、万が一にも対応できるつくりに施している。自転車の利用時には前かごに取り付られる「パトロール・プレート」を貸与するなど、日常生活の中で独自に防犯に繋げていく考え。市自治会連合会によると、こうした自治会単位の取り組みは市内でも珍しいという。今回の活動は空き巣被害にとどまらず、子どもを巻き込む事件を防ぐため地域住民で見守りを強化する意味合いも込められている。
南会長は「町中でパトロールする人を増やし、空き巣犯が敬遠する地域にしていきたい」と話している。
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