関西地方で麻しん(はしか)の感染が報じられる中、関東地方では千葉県などで開かれたイベントの参加者の中に麻しんの感染者が確認された。今後、感染地域が拡大する恐れがあることから、相模原市では情報収集にあたるなど警戒を強めている。 (取材は12日時点)
相模原市疾病対策課によると、12日時点で今年に入って市内で確認された麻しんの感染者は1人で、主に海外での感染が疑われている。ただ、症状はすでに収まっており、関西地方などで見られる集団感染は市内では起きていない。
麻しんは、麻しんウイルスに感染することで引き起こされる病気で、咳などで感染する空気感染や接触感染など複数の感染経路があり、免疫がない人が感染すると90%以上の人が発症する非常に強い感染力を持つ。感染後は、10日から12日ほどの潜伏期間を経たのち、38度前後の発熱や咳、鼻水など風邪と似たような症状が出始める。3日から4日後には麻しんの感染に特徴的な39度以上の高熱や全身に発疹が現われ、中耳炎などいくつかの合併症を引き起こす可能性がある。感染者の中には脳炎などの合併症によって死に至ることもあり注意が必要。現時点で、麻しんへの有効な治療薬はなく対症療法を取るしかないとされる。そのため、感染を未然に防ぐには予防接種が重要となり、2度の予防接種を経ればほぼ100%の確率で抗体が養成されるという。
同課によると、予防接種は市内の病院やクリニックで受けることができる。定期予防接種は1歳時と小学校就学前年度の2回となるので、接種してない人には早めの接種を呼びかけている。加えて、感染が疑われる場合は周囲の感染リスクを減らすためにも「受診する医療機関には、事前に感染の疑いがあることを連絡してほしい」と話した。
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