観光客誘致やインバウンドなどの自治体の課題に対し、「食」をキーワードに取り組む団体がこのほど市内に発足した。
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「様々な価値観を受け入れる地域づくりがインバウンドに繋がると思います」と話すのは、食のバリアフリー推進協議会会長のカーン恵理子さん。多文化共生を目的に、地域における「食のバリアフリー」をめざし、志を同じくする市民や会社代表者と共同で同団体を立ち上げた。
食のバリアフリーとは、様々な宗教的事情や「ベジタリアン」「ビーガン」などの嗜好、アレルギーなどどんな食生活の人でもそれぞれの食が楽しめる環境作りのこと。カーンさん自身、結婚以来イスラム教を信仰するムスリムであり、豚肉はもちろん、ハラールの肉(イスラム法で認められた肉)以外食べることはできない。カーンさんは「ムスリムにとっても、相模原にはなかなか食事がとれる環境がないのが現状です」と話す。例えば外国人観光客や知り合いのムスリムにJAXAへの案内を企画するなどしても、食事環境の面で苦労するという。
都内の観光地などでは広がり
東京都内では、東京大学や早稲田大、上智大などがハラールメニューを学食に設けている。加えて、浅草など外国人観光客の多い台東区では、ハラール認証取得に対し助成金を出すなどの試みも広がっている。
カーンさんは、「未来の子どもたちが国籍や宗教、肌の色に関係ない環境で健やかに育つ地域づくりが必要だと思います。継続的に取り組みたい」と話す。同協議会は淵野辺のコワーキングスペース「Konomachi Cafe」で定期勉強会を開催するなど活動中。活動に興味のある人はカーンさん【携帯電話】090・5560・6371へ。
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