千代田4丁目自治会の自治会館にこのほど図書室が開設される。7月1日(土)に開催する「図書室開き」を皮切りに、地区内の子どもたちを中心に図書室を利用してもらうことで、自治会館を拠点とした地域住民同士の交流の促進や、子どもたちの新たな居場所づくりにつなげていく。
同自治会では、2015年に地区内の実態を調査する目的でアンケートを実施。会員世帯の約8割以上が共働き世帯であり、そのうち星が丘小学校に通う児童が通常よりも早く下校する毎週水曜の午後3時から6時頃までの間、一人ないし子どもたちだけで過ごしていることがわかった。
この結果を受けて、日頃より子どもたちを見守るための有効な手立てについて模索していた同自治会の金ヶ江實会長は、本や活字離れが進む子どもたちが利用できるようにと、自治会館での図書室の開設を発案。今年3月に同自治会の総会で賛同を得て、具体的に動き出す運びとなった。5月には星が丘地区自治会連合会で、家庭に眠っている図書の寄付を地域住民から募集。小説や絵本、百科事典など約600冊が集まった。その後、地域住民らによって手作りされた本棚に、子ども会の役員らが種類別に図書を陳列。今後、子どもたちからリクエストがあった場合は、本の購入も視野に入れている。
図書室は、毎週土曜に自治会館で行われている高齢者の健康増進を目的とした「いきいき体操」の後の時間と、子どもたちが孤立しがちな毎週水曜の午後3時から5時の間に利用できるよう進める予定。図書室の利用を通して、これまでは希薄だった地域内における子どもと高齢者の交流を促していく。金ヶ江会長は、「これまで家に一人で居ることもあった子どもたちが、ここで本を読んだり友達と宿題をしたりして過ごしてくれれば」と話し、図書室が地域内の新たな子どもの居場所として機能することに期待を寄せた。その上で、役員会や行事の際にしか利用されていない自治会館が図書室の開設によって開放される頻度が増えることで「自治会を身近に感じてもらえることにつながれば」と話した。
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