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ペットから「パートナー」へ 地域で犬を支える人たち

社会

公開:2018年1月1日

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描いたチョークアートを手にする長谷川さん
描いたチョークアートを手にする長谷川さん

 日本では現在、約1千万頭がペットとして親しまれている犬。一方で、様々な理由で人間と暮らすことのできない犬がたくさんいる現実もある。戌年の今年、「犬のより良い環境を支えたい」と活動する地域の人々にスポットをあてて、その想いを聞いた。

「まずは知る」が一歩

 市内外でチョークアートとPOPの教室を運営する「(一社)ぱすてるPOP」の代表・長谷川良子さん(60/南区上鶴間本町)は、2016年の4月から保護犬活動を行う団体への支援を始めた。飼い犬・猫の似顔絵を有償で描き、収益金の15%を寄付するというもの。現在は、犬・猫の保護活動団体「(一社)清川しっぽ村」へ定期的に足を運び、募金やフードを直接届ける支援を行う。

 昨年、長谷川さんに似顔絵の依頼があったのは、亡くなって間もない犬だった。「写真で見るのが辛い」という飼い主へプレゼントしたところ「まるで戻ってきてくれたよう」と感激し泣き崩れたという。自身も大の犬好きでトイプードル「バズ」くんを飼う長谷川さんは、「飼い主にとって犬はもう家族なのです」と話し、「そしてどんな犬も大事な一つの命。似顔絵を描くことで、犬たちが置かれている現実に目を向けて頂くきっかけになりたい」と力を込めた。

「いつも一緒」当たり前に

 「引き渡しの瞬間はいつも嬉しいです。犬にとって人間と暮らすのが一番ですから」。麻布大学獣医学部の学生が中心となり、被災地の福島県から引き取りケアしてきた保護犬4頭が昨年暮れ、無事飼い主の手に渡った。10年前からこの取組を授業の一環で担当し、動物行動学を研究する茂木一孝准教授(45)は、「飼い主候補の方には犬の生涯、10年先まで傍にいる覚悟を持って頂きたく何度もマッチングします。犬は人が必要な動物です。そして人間にとっても同じで、昔から互いに共存関係なのです」と話す。

 茂木准教授の研究室の傍らに姿を見せたのは、飼い犬のスタンダードプードル「パンチ」くん13歳。大学に赴任した10年前から家族以上に時間を共にする相棒だ。「たまに研究にも協力してもらっています(笑)」とも。茂木准教授によると今後、犬との密接な暮らしが大切になるといい、犬がいるとコミュニケーションが増えて世界も広がる上、犬の細菌は人間に良い働きをもたらすというデータもあるそう。「自然と傍にいて助け合う社会になるよう研究を続けたい」と語った。

「パンチは家族のような存在」と茂木准教授
「パンチは家族のような存在」と茂木准教授

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