認知症当事者とその家族らが相談や交流を図る認知症カフェ(以下カフェ)の運営者らを対象にした市内初の交流会(NPО法人Link・マネジメント主催)が10月7日(日)、けやき会館で開催される。運営者同士の意見交換や認知症カフェの立ち上げ、運営の悩みなどの相談を通じて継続的な運営をめざす。会には認知症カフェ研究のプロも参加し、地域ニーズに合わせた運営の在り方についても議論する。
認知症カフェとは認知症当事者とその家族や地域住民、医師やソーシャルワーカーなどの専門職など誰もが参加して交流を図り、社会とつながることができる場を指す。市によると、認知症当事者が安心して過ごせるのはもとより、家族間の交流や相談ができ、ボランティアも活動できる場として位置付けている。市内の認知症カフェは、認知症当事者を支える活動を続ける「さがみはら認知症サポーターネットワーク」(以下さがサポ)が2013年に市内で初開催した後、市が認知症カフェの基準を明確化したことから追随して開催する団体が増加。今では市が認定するもので29の団体がある。現在はさがサポを運営するLink・マネジメントが市の委託を受け、カフェの運営全般に関する助言や相談業務を担っている。
交流会の開催に至った背景には、カフェを運営するにあたり、現状が認知症当事者のニーズに合っていなかったり、資金調達する上での難しさなどを理由に継続的に運営できない団体が増えている状況がある。そこで交流会を通じ、運営者の意見交換によって連携を強化するとともに、主催者に相談することで悩みや疑問を解消し、今後の継続的な運営につなげようというのが会の目的だ。
「認知症カフェのプロ」も協力
交流会には外部の専門的なアドバイザーも協力する。講師に招く矢吹知之氏は東北福祉大学専任講師で認知症介護研究・研修仙台センター研修部長を務め、介護家族支援の上で認知症カフェの意義について研究している、いわば認知症カフェのプロ。会では「認知症カフェの立ち上げと継続について」と題して講義するほか、継続運営の方策を探るパネルディスカッションにも参加し、質問にも応じる。様々な議論から地域での認知症当事者のニーズを検証し、カフェが地域住民にとって「相談の拠点」となるよう知見を深めていく方針だ。LinK・マネジメントの井戸和宏代表は「認知症カフェの在り方を探り、運営者に的確にアドバイスできれば」と話す。
参加は運営者と認知症カフェに興味がある認知症サポーターが対象。午後2時開始。要事前予約。詳細は事務局【電話】042・707・1603またはホームページ(http://link-npo.com/)へ。締め切りは10月2日。
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