女子サッカー・なでしこリーグ1部の最終節が3日に開催され、地元チームのノジマステラ神奈川相模原は相模原ギオンスタジアムで浦和レッドダイヤモンズレディースと対戦した。結果は2対4で敗れたが、今季のリーグ戦を10チーム中3位で終え、試合終了後のセレモニーでは菅野将晃監督と吉見夏稀主将から感謝の言葉が述べられた。
前節までの結果により、ノジマは今季の3位が確定していたが、試合では激しい攻防が繰り広げられた。浦和に先制された後の前半32分、鮮やかなパス交換から大野忍選手があげた浮き球に、南野亜里沙選手が反応し、ヘディングで同点ゴールを決める。後半立ち上がりの3分には、「今日は左足の感触がよかったので、思い切って打った」という田中陽子選手のミドルシュートが豪快にネットを揺らし、会場は大きな歓声に包まれた。
しかし、ここから浦和の猛反撃が始まる。後半7分、25分のゴールで逆転を許すと、終了間際にも追加点。試合は2対4で終了した。
試合後に行われたホーム最終戦セレモニーでは、選手・スタッフ共に充実の表情を見せた。菅野監督は「創設以来最高の3位という成績を残すことができた。来季も続けて上位に進出し、優勝争いに加われるよう力をつけたい」と話した。吉見夏稀主将は「チームとして変革の年と宣言していたので、結果が出せてホッとしている。チームメイト、サポーターに感謝したい」と締めくくった。
昨季8位から躍進
創設7年目、1部リーグ挑戦2年目の今季、ノジマは昨季開幕前から掲げる「5位以内の上位進出」という目標を達成。昨季の8位から3位へと大幅に順位を上げた。新戦力である久野吹雪、松原有沙、田中萌(めばえ)、大野忍の4選手は、年間を通して先発し、攻守にわたってチームを支えた。
集客面では、J3リーグSC相模原との同日開催となった第5節の1828人が最高となった。2千人動員に向け、ノジマの山内渉代表は「女子サッカーを地域の文化にするため、さらに興味を持って頂く方法を模索していく」と課題を話す。
着実な進化を続けるノジマだが、1位の日テレ・ベレーザ、2位のINAC神戸レオネッサという強豪チームにはいまだ公式戦で勝利がない。上位との力の差を縮めることが、来季優勝争いに加わるための必須条件だ。
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