今年6月、直腸がんで逝去した元県議会議員の舘盛勝弘さんが、亡くなる直前に書き上げた書籍『相模原の武将 淵辺義博—護良親王は生きていた—』(日相出版)を、長男で梅宗寺(緑区上九沢)住職の寛行さんがこのほど、相模原市に寄贈した。
書籍は、鎌倉時代末期に、現在の淵野辺付近を拠点とした武将・淵辺義博について、地域の伝承をヒントにしてしたためた小説。勝弘さんは市の職員時代に、淵野辺の史跡「縁切りエノキ」を見て物語を着想し、構想を練ってきたのだという。
今回、市立小中学校108校と市内4カ所の図書館と分館に112冊を寄贈。9月に勝弘さんの妻・静子さんと市役所を訪れた寛行さんは、野村謙一教育長に書籍を手渡し、「淵辺義博という名前を相模原に住んでいてもご存じない方が多いと思う。本にして、名前だけでもふれて頂き、市民の方に知っていただきたいと言っていた」と勝弘さんの思いを紹介した。