相模原市は、緑区若柳の阿津川(さがみ湖リフレッシュセンター付近)で、ホタルが生息する水辺の自然環境の保全・再生活動を行う「阿津川蛍の会」(井草庸博(つねひろ)会長、会員35人)の活動区域約0・95haを「水辺環境保全等活動区域」に指定し、認定書交付式を1月28日、津久井総合事務所で行った。これは「相模原市ホタル舞う水辺環境の保全等の促進に関する条例」に基づくもので、市内では5カ所目の指定となる。
この条例は、自然環境の保全等を図るための方策の一つとして、良好な水辺環境の指標昆虫でもある「ホタル」の生息環境の保全などに向けた、市民らの活動を促進するために2009年に施行されたもの。水辺環境保全等活動区域は、市の補助が受けられるほか、ホタルの生息環境の保全等を行う団体からの申し出により市長が指定し、指定区域においては、ホタルを捕獲して区域外へ持ち出す行為などが規制される。市内では2010年に青野原地区、14年に三ケ木地区、16年に牧野・中尾地区、19年に上河原地区が指定されており、今回の指定で5カ所目となった。
今回指定された阿津川周辺(若柳字阿津西大道南ほか)は、昭和40年代頃までは、数多くのホタルが見られていたが、その後次第に減少していき、一時期はホタルが生息しない状況が続いていた。しかし、除草剤の中止や周辺自治会の環境整備の活動などにより、1990年代頃から次第にホタルが確認できるようになったのを受け、2004年4月、「阿津川蛍の会」を設立。以降、2カ月に1回のペースで川の清掃、年2回の除草や下草刈りなど、阿津川の水路整備を進め、本格的にホタルが生息出来る環境づくりに取り組んできた。その結果、ホタルが次第に増え、多い年は100匹近く、昨年6月に開催した「阿津川ホタルのつどい」でも、例年より少なかったものの、約30匹のホタルが確認できたという。
「毎年100匹は見られる環境を」
同会の活動に対しては、昨年11月25日付で市は認定を行っていた。しかし、台風19号への対応を考慮し、年が明けた1月28日に認定書交付式を延期して行った。交付式には、井草会長が出席。毎年6月3週の土曜日に行っている「阿津川ホタルのつどい」には、市内外からも多数の来場者があることなどが報告され、前後の1週間はホタルを観察しやすくするため、阿津川周辺の街灯照明を落とすように配慮。その際、安全面を考慮して、会のメンバーが道案内をボランティアで行っているなど、地域興しの取組も説明された。
交付を受けた井草会長は「ホタルは餌や水など、生息する環境づくりが大切。観光を主にした地域活性化の一つの目玉にもなるので、毎年100匹以上が常時確認できる環境づくりに取り組んでいきたい」と展望を語った。
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