相模原市消防局は5月26日に、「土砂風水害資材対応訓練」をフジノロック採石場(緑区)で実施した。今回は相模原消防署と津久井消防署の合同訓練で行い、それぞれの指揮隊と救助小隊を合わせて16人が参加した。
市は昨年10月の令和元年東日本台風で、土砂崩れや崩落をはじめ甚大な被害を受けた。その結果土砂災害の救助活動に当たる際、広範囲に地盤の緩みなどを感知できるものがなく、現場にテープを貼って目視で確認するなどの原始的な方法で対処するといった同局の装備の限界が露呈。そのため崩落の兆候に気付くのが遅れ、二次被害を招きかねないという課題が浮かび上がってきた。そこで同局は新たに「傾斜監視警報システム」を導入。広範囲で地盤の傾斜を監視することを可能にした。緩みや傾斜が感知された場合にはその詳細が指揮隊へ送信され、作業する隊員を早急に退避させることができる。
当日は実際の災害現場を想定し、細かい土砂が大量にある採石場で実施。メーカー担当者から同システムの説明や特性を聞いた後、講師から効率的な資器材の配置や現場管理方法などの助言を受けながら訓練を行った。隊員は「大変有意義な訓練だった。この訓練で初動対応における安全管理体制の確立、各隊における連携能力、活動能力の強化につながった」と話した。
同局は土砂災害発生時の活動指針の整備と並行し、より実践的な救出手法の確立とスキルアップをめざした訓練を重ねていく考えだ。
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