85歳となった今もアマチュアゴルファーとして闘志を燃やしているのが、「相模原市ゴルフ協会」(相模原)の副理事長を務める南区・東林間在住の市川孝志さんだ。
年賀郵便用の切手が初めて発売され、プロ野球・阪神タイガーズの前身に当たる球団が発足した昭和10年生まれ。85歳となった現在も月に3回は相模原市内外のゴルフ場に通い、1ラウンド18ホールを回る。60代の時に出したベストスコア68より力は衰えているというが、1ラウンドを自分の年齢以下の打数で回る「エージシュート」と呼ばれる上級者の目安は年を重ねてもクリアし続けている。
「友だち4人でゴルフコースを回っていても絶対に負けたくない。もう若いものには負けちゃうけど、その気持ちは持ち続けていきたい」。衰えない闘争心の理由を市川さんはそう話す。
23歳から
市川さんが初めてゴルフクラブを握ったのは、電化製品などを取り扱う大手企業に勤務していた23歳の時。兄に誘われてゴルフ場へ行き、新緑に満ちた中で思いっきりボールを打つとその爽快感にすぐ魅了されたのだという。「学生時代にゴルフ場でアルバイトをしていたのでルールは知っていた。でも、身体いっぱいプレーした後のご飯がこんなにおいしいとは思わなくてね。何十年経ってもその爽快感は変わらないね」と市川さん。
それからは一人で練習を積むようになり、しっかりプレーできるように禁煙するなど、今も続く「ゴルフのための生活」が始まったのだという。
力をつけるのは早かった。学生時代、陸上・長距離種目で鳴らした強靭な足腰を生かしたぶれないスイングはプレーに安定感を生み、持ち前の持久力で18ホール回っても息が切れることはなかった。プレースタイルは技巧派。ボールをカップに寄せる、パターの技術は今も市ゴルフ協会きってのものだ。
仕事にも好循環
ゴルフに熱中することは仕事にも好循環をもたらしたという。若い頃は工場勤務だったが、会社の上層部からゴルフの腕前を見込まれ、指導を依頼されると役員の側近として業務が運転手などに「鞍替え」。「特別な社員」としての扱いを受けることになった。
「一生懸命やっていたらこんなこともあるのかと。その会社を定年退職した後は、やはりゴルフの力を認められて市内ゴルフクラブの副支配人にしてもらったんですよ」と満面な笑顔で市川さんは語る。
目標は90歳まで
市川さんの今の目標は90歳までプレーすること。そのため、毎朝のストレッチ、散歩を欠かさず、週2回はゴルフの練習場へ。生活のすべてが「ゴルフをするため」なのだという。
「協会の仕事に当たらせていただくことも健康づくりにつながっている。あと、疲れた時は休むということを大切にしています」。そう話す市川さんの目に映る、孫たちの活躍も刺激になっているようだ。一人はバスケ、もう一人は市川さんと同じ陸上・長距離種目で活躍中という。「うちはスポーツ一家なんですよね。孫たちにも負けたくないんです」
そして、これまで好きなように競技に取り組ませてきてくれた妻の「内助の功」があったことが「ゴルフを楽しめている一番の理由かな」とも。「もう少しお願いします、と妻に伝えたいですね」
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