相模原市議会第49代議長に就任した 寺田 弘子さん 南区大野台在住 67歳
できることを、できる限り
○…「身が引き締まる思いが、日に日に強くなっている」。長い歴史を持つ相模原市議会で、49代目にして初めての女性議長となった。祝福や喜びの声が、女性からも多く寄せられたという。しかし、本人に特別な重圧はない。「性別に関係なく、全ての人が幸せにならないといけない。議長として、今やるべきことに力を傾け、次に引き継いでいければ」。真剣な表情で思いを語る。
○…結婚して5年後に始まった義父母の介護。3人の子育てをしながら、まさに「戦場のような」毎日を送った。介護生活が終わったのは22年後。子どもたちは皆成人を迎えていた。しばらくは自由に過ごしてみたが、心にはぽっかり穴があいた状態。「このままだとダメになる」、そんな時に勧められたのが市議会議員への立候補だった。次に自分がすべきことを模索している中での声がけに、悩んだ末、「人の役に立てる仕事」と出馬を決意。2007年、初当選を果たした。
○…山梨県出身。農家の両親のもと、野山を駆け回る子ども時代を過ごす。結婚を機に43年前に相模原市民になり、「こもれびの森」のそばに居を構えた。「自然が豊かな貴重な空間。市内でも好きな場所の一つ」と微笑む。息抜きは自宅の庭で興じる花壇の手入れ。「土にふれていると無心になれて落ち着きます」
○…子どもの虐待防止を訴える「オレンジリボン運動」は、自身のライフワーク。「介護の最中、苦しさから子どもにストレスをぶつけてしまった。その自責の念もあります」。また、ポリオ撲滅運動としてペットボトルキャップの回収も続継中。これまでに1500人分のワクチンを提供した。「大事なのは、自分にできることをできる限り」。その思いで、前進を続けていく。
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