上溝で手芸品などの販売会を開催し今年で10年目を迎える 村山 裕子さん 横山台在住 68歳
「一期一会」で彩られた人生
○…地域住民の手芸品を展示、販売するイベントを上溝で始め、今年で10年の節目を迎える。元々、職場の後輩と2人だけだった手芸会が次第に近隣に広がり、今では地域の憩いの場として人気に。販売会には手芸品だけでなく、日本全国から取り寄せた物産も。「天草のジャムや奄美大島の砂糖は本当においしくて人気」とうれしそうに紹介する。
○…専門学校を卒業後、父の勧めで市職員に。37年間、定年まで勤め上げた。手芸との出会いは、息子の英会話教室が契機。授業の待ち時間中に近場で手芸の講師を務めていた女性からパッチワークづくりを教わったことから、その魅力にのめりこんでいった。退職後に始めた販売会も好評で、軌道に乗りかけていたその矢先、悪性リンパ腫を発症。生死をさまよい、不安に襲われた。幸いにして、入院した大学病院での治療、家族や仲間の支えもあり、体調はみるみる回復。今は健康そのもので、「人との出会いが私を生かしてくれた」と大病からの奇跡的な生還を振り返る。
○…趣味としてお茶もたしなむ。約50年ほど継続しているもので、「お茶を通じて人を思いやる気持ちを学んだ」としみじみ。海外旅行も楽しみで、往来が自由になる日が待ちきれない様子。「コロナが収まったら友達がいるアメリカに行きたいな」
○…大切にしている言葉は「一期一会」だ。「人に恵まれたからこそ、今の私がある」と晴れ晴れした表情を見せる。これからは体に留意しながら、1回でも多く開催するのが目標だ。「会は私だけのものではなく、みんなのもの。楽しく過ごしてもらえるよう長く続けたい」その先にある仲間との楽しい日々や、まだ見ぬ出会いを夢見て。
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