個人で表彰されたのは、淵野辺本町在住の貝瀬信(92)さん。長年にわたり、地域の広場や河川敷の遊歩道の清掃活動を続け、近年はその活動が広がりを見せて、近隣住民も参加するようになり、地域の美化に多大な貢献をしていることが評価された。
所属する自治会「自治会法人ニュー相模」の活動を通じて、地域にさまざまな貢献をしてきた。同自治会の柿沼秀康会長は「自治会に必要不可欠な人」と貝瀬さんについて語る。同自治会が設置しているゴミ集積場の設計から設置まで携わり、清掃も定期的に実施。通路を妨げる草木の剪定や、小中高生の帰宅を見守る安全ボランティアを20年近く行ってきた。すべて、「地域の人々が安心して暮らせるように」との思いからだ。
地域の子に自然学習
会社を定年退職後、「相模原市自然環境観察員制度」にも参加した。ツバメやタンポポの観察などをはじめとした自然動植物や境川の水質調査など、自然に寄り添った活動に注力。「自然を好きになってほしい」と、近くの淵野辺東小学校に水槽を置き、その管理を行うなど、総合学習の支援にも力を入れてきた。「卒業後も声をかけてくる子どもたちがいる」とうれしそうに話す。
貝瀬さんは今回表彰されたことに対して、「一人の成果ではなく、皆さんの助けがあったからこそ。これからも元気なうちはボランティアを継続して行っていきたい」と笑顔を見せた。