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小児がん撲滅めざす団体 ホスピス応援、念願の訪問 準備段階から寄付を継続

社会

公開:2022年1月27日

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トルコキキョウの会の代表理事を務める高木伸幸さん=1月18日
トルコキキョウの会の代表理事を務める高木伸幸さん=1月18日

 相生を拠点に小児がん患者を支える活動を行っているボランティア団体「トルコキキョウの会」は、昨年11月に横浜市金沢区に開所した、病気で療養生活を送る子どもやその家族を支える通所施設「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」に対し、約10回にわたって寄付を行うなど支援を継続してきた。昨年12月20日には、同会の代表理事を務める高木伸幸さんが同施設を訪問した。

 高木さんは2013年11月17日、長女の優衣奈さん(当時11歳)を、脳の中枢にある脳幹に腫瘍ができる難治性小児がん「小児脳幹部グリオーマ」(DIPG)で亡くした。その後、小児がんの撲滅をめざし、自身が中心となり同会を発足。現在は大和市で整体院を営む傍ら、DIPG治療研究の推進や、小児がんなどの病気や障害に関わるイベント企画など、多岐にわたる啓発活動を市内外で行っている。

 同ホスピスは、命に関わる病気で治療中心の生活を送る子どもとその家族へ、希望を聞き取り遊びや学びなど個別のプログラムを提供する施設。運営主体は「NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト」(田川尚登代表)が担う。同市から市有地の有期無償貸与や事業費の一部補助などの支援を受けているものの、建設や運営は多くの企業や個人からの遺贈や寄付に支えられている。

 高木さんは、同プロジェクトの田川代表が娘を優衣奈さんと同じ病気で亡くしていることや、県立こども医療センターに入院する病児と家族のための滞在施設の運営に携わっていることを報道で知り、緩和ケアの思いに共感して交流を深めてきた。そして田川代表が同ホスピス開設の計画を進めていることを知ると市内や大和市、綾瀬市などでチャリティーバザーなどを実施し、これまでに総額50万円の寄付を行い設立を支援してきた。

 12月20日に同ホスピスを訪れた高木さんは開所してまもない施設内を見学し、同会らからの寄付金5万円を田川代表へ渡した。高木さんは「病院を併設していない地域コミュニティー型のこどもホスピスとしては全国2例目とまだまだ数が少なく周知されていないのが現状。運営にも多くの支援が必要になる。横浜だけでなく地域を超えて寄り添い合える社会になってほしい」と話した。

小児がん撲滅へ活動広げる

 同会は現在、一般社団法人化に向けた準備を進めている。法人設立後は小児がん経験者の自立や医療ケア児の保護者の就労の支援、リユース事業として寄付品などの買取販売、がん患者の容姿ケアなども展開し、小児がん撲滅に向けた活動の幅をより広げていく考えだ。高木さんは「当事者だけではなく多くの人に病気のことを知ってもらいたい」と呼びかけるとともに、「娘が生きていれば成人の年。小学6年で亡くなった時は、そのことをクラスメートにお知らせしていなかった。お友達にいただいた手紙は今も大事に取ってある。ありがとうとお伝えしたい」と語った。

横浜こどもホスピスで田川代表に寄付金を手渡す高木さん(左)=提供
横浜こどもホスピスで田川代表に寄付金を手渡す高木さん(左)=提供

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