相模原市は2020年6月、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、市内にある児童館に対し館庭にある遊具の使用を「密を避ける」目的で、当面の間控えるよう周知した。その2カ月後の8月、市は感染対策をとった上での使用を認めるとしたものの、中央区内の1館のみ、今年6月まで1年10カ月もの間、使えない状態が続いていたことが本紙の取材でわかった。
保護者「なぜここだけ」鉄棒に札
東淵野辺にある嶽之内児童館の鉄棒、ジャングルジムには長い間、「使用禁止」と書かれた札が貼られ、使用を制限するテープが巻きつけられていた。近隣住民によると遊具が使えないためこの期間、館庭を利用する子どもたちの姿を見る機会がだいぶ減ったそう。7歳男児の保護者は「小学校の遊具も使えるようになっているのに、なぜここだけ使用できないのか不思議だった。密を避けるためというが、鉄棒遊びで密になるのかも疑問」などと話した。
市こども・若者支援課によると、館庭遊具の使用についてはコロナ下でも安全、円滑に施設運営を行うためガイドラインを策定し20年6月10日に「当面の間控えるように」と周知。一方でその2カ月後の8月25日には感染対策を講じた上での使用を認めた。以降、市内各児童館では状況に応じ遊具の使用が再開されていたという。
市内に24ある児童館の中で、1館だけ使用禁止が続いたことについて同課は、「他の単独児童館と異なり、(嶽之内は)隣接する児童クラブの利用者を受入れている関係上、子どもの数がとても多い状況があった」とし慎重に状況を判断していたと説明する。「(職員間の)すれちがいがあった」とも話した。
先月下旬再開
タウンニュースではこの件について6月中旬、相模原市にメールで質問。28日に対面で、30日にメールで回答を得た。
市は児童館と再度協議し6月27日、遊具を使用可能とした。
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