相模原市消防局は7月18日の救急出場件数が173件で、1日の出場件数として1963年の統計開始以来最多を記録したと発表した。
これまでの最多は2018年7月23日の172件で、この日は中央区で最高気温38・0度を記録する猛暑日だった。
消防局警防部救急課によると、173件の内訳は急病が120件、一般負傷が21件、交通事故が8件、労働災害が4件、運動競技が2件、転院搬送などのその他が18件だった。このうち熱中症が2件、新型コロナが疑いを含め31件だった。
正しく「予防」コロナ・熱中症
今後、増加が懸念されるのが、熱中症と新型コロナの「第7波」。今年は6月末からの猛暑の影響で、6月の熱中症と思われる救急搬送者数が88人と昨年同時期(29人)に比べ3倍以上に増加。上半期の救急出場件数が1万9540件(速報値)に達している。
7月に入ってからは暑さに加え、第7波の影響で感染者の搬送件数が急増。7月1週目(4〜10日)が20件だった搬送者数は2週目(11〜17日)には3倍増(60件)となっている。「不測の事態に備える予備の救急隊まで出動する状態」(同課・野口深雪課長)で、19年の年間の過去最多出場件数(3万7509件)を更新する勢いとなっている。
野口課長は「コロナ感染者の急増で、暑くても屋外でマスクを外したくないという人も多いかと思うが、気温や湿度が高い中でのマスク着用は熱中症のリスクが高くなる恐れがあるので、十分な距離が確保できる場合は熱中症のリスクを考慮してマスクを外して欲しい。一方で感染症予防のためには冷房時でも換気は必要。ただし家の中での熱中症も多いため、エアコンなど冷房機器を適宜使用し熱中症の予防を」と呼びかけている。
一方、第7波にあたる医療現場の現状について中央区医師会の二俣健会長は「末端の医療機関(外来診療レベル)は崩壊に近いひっ迫状態で受診を希望する方に充分に対応できていない。第6波までと異なる状況としては、急激な感染拡大にもかかわらず行動制限が行われていないということ」とし、市民に対して「医療を中心に考えた場合、行動制限がされていない以上、あるいは今後もされないようであれば感染拡大は止められない。今後も医療機関を受診することがさらに困難になると予想される。基礎疾患がある方や高齢者など免疫力・体力が低い方、生命の危機に直面している方が優先的に受診できるよう、ご自身の状況を確認し、医療提供の優先度を意識してお互いの配慮のもと医療機関を利用していただくことをお願いします」と呼びかけた。(7月25日起稿)
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