区内のタクシー会社・田名交通株式会社(石井貴之社長)に勤務するドライバーが業務中に詐欺被害を防止したとして、相模原署からこのほど表彰され感謝状を手渡された。
今回詐欺被害を防止したのは同社3年目のドライバー・草野貴広さん(38)。
2月26日の午後2時過ぎ、勤務中だった草野さんはJR上溝駅で大きなバッグを持った20代後半とみられる男性を乗せた。どこか落ち着かない様子で「ナビを入れて欲しい」と頼まれ、草野さんは言われた住所を打ち込むと、そこはいつも利用してもらっている高齢女性の自宅。「一人暮らしなのに誰だろう」と不審に思いつつ目的地にたどり着くと、男性は直接女性の自宅に向かわず周囲を歩きだした。草野さんはその隙に呼び鈴を鳴らし女性に声をかけると「孫がお金を落として100万円を取りに来る」と話したため詐欺だと気付く。女性に「絶対に渡しちゃだめ」と呼びかけ、女性とともに男性を追いかけ確認すると「あの人知らない」と言ったため、詐欺だと確信した。
その後男性は逃走。女性は警察に通報し、同署は被害を防いだ功績を称え、草野さんを表彰した。草野さんは「2年前にも疑わしい人を乗せたことがあったので、警戒していた」と「お手柄」な一件を振り返った。
同社では「地域密着の会社として、お客様と『顔の見える関係』を築いてきた成果だと思います。今後も地域の方々に貢献できるよう業務に励んでいきたい」と話した。
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