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新春企画「区長に聞く」 南区がめざす姿

公開:2011年1月1日

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相模大野の再開発工事現場にて。「新たな“顔”になる」。現在1日400人が工事に携わる(最盛期は700人)。この秋には自転車駐輪場がいち早くオープンする
相模大野の再開発工事現場にて。「新たな“顔”になる」。現在1日400人が工事に携わる(最盛期は700人)。この秋には自転車駐輪場がいち早くオープンする

 2011年の年頭にあたり、本紙では野村謙一・南区長に新春インタビューを行った。7つのテーマをあげ、それぞれの取り組みについて、“市と区民の間でまちづくりをすすめる”区長に話を聞いてみた(聞き手=本紙編集長・齊藤明)。

再開発

3年後、4年後

 南の玄関口としての相模大野のまちづくりは、多くの地域関係者のご理解、ご協力を得て進められてきました。【1】駅西側地区の再開発事業は、伊勢丹、小田急駅ビルに続く3つ目のまちの核として、現在の加山市長がその青写真を描き、今日に至っています。完成後は周辺商店街を含めた回遊性のあるまちとして、集客力の向上が期待されます。平成21年4月から既存の建物の解体工事を行い、同年12月に再開発ビル及び自由通路の工事に着手しました。今後は関連道路などの整備を含め、平成24年度末の竣工を目指しています。なお、北棟には、大型商業施設や地元商業施設、自動車・自転車駐車場を。また南棟には、地元商業施設や(仮称)市民大学交流センターや分譲賃貸住宅などを整備する予定となっています。

 また、【2】小田急相模原北口B地区(地上29階)では、22年度中に権利変換がすべて終了し、22年度末から工事着工(予定)となります。用途は商業、業務施設と住宅(約240戸)となっています。 

2011年“南区のゆくえ”

 竣工は平成25年度を目指しています。さらに、【3】麻溝台・新磯野地区整備推進事業や【4】当麻地区整備促進事業など、新たな産業拠点の形成事業についても大きな期待をしています。

医療

新病院計画

 「暮らし先進都市」をめざすうえで、加山市長が最も力を注いでいるのが、この医療分野の充実です。相模原市の医療は、市内の医療関係団体の協力と医療機関相互の連携により一体的に運営され、市民の医療が提供されているという特徴があります。

 南区においては、特に生命に危険のある重篤な患者に対する三次救急医療については、【5】北里大学病院、入院を必要とする二次救急医療については、【6】国立病院機構相模原病院、【7】丘整形外科病院、【8】森下記念病院、【9】黒河内病院、【10】東芝林間病院などの協力をいただいており、また、その他の病院や診療所などを含めた連携体制により医療が提供されています。


 なお、北里大学病院では、より高度な先進的医療に対応していくため、新病院開設に向けたプロジェクトに取り組んでいるとお伺いしています。

 また、南区の人口10万人当たりの病院病床数は、1659・2床で3区の中で最も多く、神奈川県平均(828床)を上回っています。(区民会議データ)

交通

「理解」に全力

 南区の将来像を描くうえで、交通網の充実は最重要項目です。

 【11】県道52号相模原町田は、【12】さがみ縦貫道路のインターチェンジへのアクセス道路としても、国道16号までの東西方向の交通軸としても重要な路線です。インターチェンジ接続部から県道46号相模原茅ヶ崎までの区間を、4車線の整備を進めているところです。

 また、新交通システムについては、県道52号相模原町田の渋滞緩和や中心市街地と新たな都市づくりの拠点を結ぶ基幹的な公共交通として、相模大野駅から原当麻駅までの区間を基本に早期実現の方策が検討されています。

 このルート上には北里大学病院、【13】女子美術大学、麻溝台・新磯野整備推進地区などがあり、市民の皆様をはじめ、多くの関係者において、交通課題とその必要性について、共通理解を深める必要があると思います。

 区としては、多くの機会をつくることに注力し、そうした中で具体的な案が実現に向けて動き出すことを願っています。

観光

PR必要

 南区は相模大野に代表されるように都市のイメージがありますが、【14】相模川や【15】木もれびの森など自然が豊富な区でもあります。また、【16】新磯の大凧祭りや【17】芝ざくら祭り、【18】古淵のよさこいRANBU、【19】相模大野のもんじぇ祭りなど、各地域では魅力的で個性的なイベントを開催しています。しかしながら、こうしたイベントには地元の方は参加するものの、南区内の他の地域からの参加者が少ないというデータがありました。こうした区内のイベント情報等をPRするため、昨年、魅力作り事業の一環として、【20】区役所1階に南区の情報コーナーを設置するとともに、南区のガイドマップを作成したところです。今後は区内交流の促進に向けて、イベントの実行委員会や区民会議の場で検討をしていただきたいと考えています。

連携

区民もOK

 相模原・町田地域には数多くの大学などが集積しており、それぞれの専門性を持ち寄り、活かし合うことで、もっと住みよい地域になると思います。このため、「さがまちコンソーシアム」では、大学と地域の連携・協働による様々な事業を進めており、相模原市はこうした活動を支援しています。

 このほか、町田市とは町田市の公共施設の利用や、相模原市、町田市に住所がある人が、どちらの市の窓口に行っても住民票や戸籍などの証明書が受け取ることができるサービスも行っています。

環境

NPOが保全

 南区には相模原を代表する“緑の宝庫”木もれびの森(相模原中央緑地)があります。約73ヘクタールに及ぶこの森林は、民間の力によっても守られています。NPO法人「相模原こもれび」は、下草刈りや枯損木の伐採や間伐、落ち葉かきなどの森林保全活動、そして地元小中学校への学習協力、森林ボランティア講座の開催を通じて啓発活動も行っています。

 また環境に対する配慮として(市役所全体としての取り組みですが)、区役所の各課、まちづくりセンターでは、コピー用紙使用量やごみ排出量の削減に努めており、エコオフィス活動に取り組んでいます。

商店街

ニーズに合わせて

 まちの「顔」とも言える商店街は、これまでも身近な買い物の場としてだけではなく街路灯整備や防犯活動などの安全・安心の取組みや、お祭りやイベントといった賑わいづくりを行うなど地域のまちづくりに貢献してきましたが、これからは今まで以上にコミュニティの担い手として、地域との連携が大切になると考えています。

 現在もまちづくり会議の中で検討が進んでいますが、たとえば、空き店舗をボランティアなどの福祉活動の拠点や高齢者の方々が気軽に集える場として活用するなど、コミュニティ施設を商店街の魅力のひとつにして、活性化を図ることなどが期待されます。このほかにも地域の方々が買物をしやすいように商店街マップやホームページを作成して、商店街の情報を効果的に発信するなど、地域のニーズに合った事業を展開することが必要と考えます

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南区在住の野村区長。相模大野の再開発には10年以上従事した

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再開発が商業の発展・企業や人の誘致につながる一方、「“福祉”は生活の根幹。住みやすさ、安心感で選ばれる区にもなりたい」と野村謙一・南区区長(=写真右)。「高齢化率が高い南区で行政と地域の連携で先進的な福祉施策の取組みができたら」。また、「これからは“住環境”が居住地選択のキーワードになる」とも。

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