ケミクエ 市に寄贈 “社長”米山君 「化学は楽しい」
昨年夏、日本初の”小学生社長”として話題になった米山維斗(ゆいと)君(中1/緑区東橋本=写真上・右から2人目)が先月相模原市役所を訪れ、自ら考案したカードゲーム「ケミストリークエスト」(=写真下)を市へ寄贈した。米山君はこの知育カードゲームを企画・製造・販売するケミストリー・クエスト株式会社(平成23年7月設立)の取締役社長。当日は同社をサポートするNPO法人ヴィレッジ・スポーツ(南区松が枝町)の増子雅洋理事長も同席。米山君は「市内の小中学生に遊んでもらい、化学の楽しさを知ってほしい」と、300セットを手渡した。
米山君は小学3年生のときにこのゲームを考案。「酸素、水素などの元素を結合すると、水や紙、そして生物など世の中のすべてのもの=物質が作られる」。『ケミクエ』は化学について楽しく学べる対戦型カードゲームだが、一般的なこの種のゲームの「戦闘」要素はない。ケミクエの醍醐味は「結合」。組み合わせは無限大であり、米山君はその化学の楽しさを同世代に伝えるべく、このゲームを作り上げた。
アプリ化も視野
ゲームのルールは付属のヒント本を見ながら、自分のカードと相手のカードを使い、化学結合を生み出していくというもの。多くの結合を作った方が勝ちとなる。
会社設立にあたっては、このゲームに関心をもった、科学教育に貢献する株式会社リバネス(東京都新宿区)や同NPO法人の親会社・株式会社ヴィレッジが全面的に協力した。ヴィレッジの代表取締役社長も務める増子氏は米山君の「化学を身近なものに感じてもらいたい。将来は世界市場まで進出したい」という思いに心を打たれたそう。そして協力を申し出た時、米山君に3つの約束をした。「会社を作る手伝いをしてあげる」(25%出資)「いつか相模原市の小中学生にゲームをあげよう」「それでゲーム大会をやろう」。今回の寄贈で2つ目までが実現した。
現在、米山君は「カードゲームのアプリ化」を目指しており、増子氏はそのサポートも行っている。「ゆくゆくは外国語バージョンも作って、世界中の子どもたちが対戦できるように」と二人で夢を語っているそうだ。なお、寄贈された300セットは市教育委員会からこの春、市内の各小中学校に配られた。
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