南区南台で今月10日(土)、3度目のチャリティーコンサートを開催する 青木 一太郎さん 座間市在住 56歳
培った「音楽愛」で繋がる
○…オペラ(11年11月)、「コンドルは飛んでいく」などのフォルクローレ(12年3月)。3回目の今回は、懐かしのフォークソングで会場を盛り上げる。同志と共に始めた「東日本大変(・・)チャリティーコンサート」の実行委員長として震災以降、地元小田急相模原を舞台にコンサート企画を行う。「今では聴く専門ですが、音楽という自分自身が楽しめる分野だからこそ、継続できるのだと思います」。この収益金はすべて被災地・福島の子どもたちへ送られる。
○…厚木で生まれ、小学生の時から座間市へ。吉田拓郎や井上陽水がブームだった20歳前後の頃に、小田急相模原の今は無きライブハウス「TALLO(タロー)」を運営していた。「開館前から多くの演奏者が列をなして思いを音で表現していた。若者が前へ前へ、そんな熱い時代だったんです」。有名雑誌にも取り上げられたその”聖地”は自身にとっても青春の一ページ。その後、相模原市内で不動産業を営む傍ら、長女が小学校に入って務めたPTA連絡協議会などの縁から、輪が広がり現在へと繋がっていった。
○…実は子どもたちへ向けた活動は震災以前から。今も活動を共にする仲間とかつて、東南アジアに渡った。ミンダナオ島のダバオ、そこはバナナ畑を車で3時間走った先にある、小さな村の小学校。文房具、靴やシャツなど現地の先生さえも手にしたことのない”貴重な”品。欲しがるあまり、大人も子供も一緒になって取り合いのケンカに。「鉛筆一本でも寄付は直接手渡すことが大事と感じました」。
○…「大変なことが起きてしまった」と立ち上げたボランティア。自分の目で被災地の現状を見てきた。「災害はこんなにも人間の予測を超えてしまう」。すでに次回(来年3月)考えているのは”尺八”。このコンサートはただ触れ合う会でなく、社会貢献と意義のある交流の場。音楽で地域の輪を繋げる。これからも公演は続いていく。
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