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江東区で初の個展を開催中(17日まで)の彫刻家 原田理糸(りいと)さん 南区大野台在住 27歳

公開:2013年3月14日

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木を動かす。強く、大きく

 ◯…港のそばにある広いギャラリーに自分だけの作品(5点)が並んだ。そして一週間経った時。「こういうことがやりたいんだな」。あくまで作家として生きる道。彫刻自体を始めてわずか7、8年だが、今回知人の協力を得て、初の個展に行き着いた。2メートル近い大型作品を多く手がける。小学生の時に見た高崎観音(高さ約40メートル)の圧倒的な迫力がこの道へ進んだきっかけだ。

 ◯…幼い頃から砂遊びやブロック、つまり手先を動かすことが大好きだった。中学では絵画作品が学園祭のポスターに。美術の才能を開花させた。高校は父親の勧めで何とデンマークへ(東海大学付属)。街から離れた”学校しかない”自然の中で3年間、30人ほどの日本人学生と共同生活を行った。帰国し、同大学教養学部芸術学科に進学。「(彫刻を)自然に選びました。先輩がチェンソーを操る姿もかっこ良くて」。現在は都内で非常勤講師を勤めながら、自宅の庭に自ら建てたアトリエで、木彫とテラコッタ(素焼きの焼き物)の制作を続ける。

 ◯…まず木を選ぶ。置き方を考える。制作の最初の一歩だ。5メートルにも及ぶ大木を扱うこともある。「どの部分を使おうか?」。粘土を使いミニチュアの見本を作り、試行錯誤を重ねる。そして、町田市郊外の作業所でカービング(削る作業)とモデリング(付ける作業)を繰り返す。構想から完成まで5ヶ月程度。「ジャコメッティは無くなるまで削ってしまったそうですが、そこまで突き詰めたい気持ちはわかります」

 ◯…父親が英語、母親が理科の教師だった。2人の姉も教師に。「自分もなるのかなあと思っていましたが」。名前はオペラに造詣の深い父親が歌曲(リート)にちなんで付けたものだ。「これは掘らなきゃいけない」という木に巡りあうそう。「もっと動かしたい」と彫刻刀を握る。「素材の強みを見せたいんです」。木に命を吹きかける。
 

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