南区磯部にある勝坂(かっさか)歴史公園近くの農園で、ざる菊の栽培に取り組んでいる「新磯ざる菊愛好会」(藤曲和美(ふじまがりかずみ)会長=人物風土記で紹介)が、第23回「全国花のまちづくりコンクール」(同推進協議会主催)の団体部門で、花のまちづくり大賞、優秀賞に次ぐ”奨励賞”に選ばれた。市内からは初の受賞。
同コンクールは、1990年に大阪市で開催された「国際花と緑の博覧会」(花の万博)の理念である「自然と人間との共生」を継承・発展させるため、農林水産省・国土交通省の提唱のもと、91年に創設された。花や緑を育み、美しく潤いのある生活環境づくりを行っている市町村・団体・個人・企業を対象としている。自薦・他薦を問わず、部門ごとに書類や現地審査などを経て、優秀な活動と認められた者に賞が贈られる。今回、同会は(公財)市みどりの協会からの推薦を受けて応募。4部門で計2187件、うち団体部門1864件の中で、「花のまちづくり奨励賞」(7団体が受賞)に選ばれた。
船出は3人
同会発足は2009年。かつて牧草地だった磯部の傾斜地が土砂崩れを起こし放置されていたことから、土地の所有者の藤曲さんが「何か作物を」と模索したのがきっかけ。南足柄市で観賞したざる菊に感銘を受け、仲間と3人で栽培を始めた。現在会員は18人に増え、当初450坪だった面積も土地を借り徐々に拡大。150坪を拡張した今年は総面積750坪の段丘に約1300株のざる菊が咲き誇る。藤曲さんは「会員や近隣の方々の理解・協力があって活動が続けられる。大変感謝している」と話す。
コンクールを主催している同協議会では「3人で始めた活動が約5年間でここまで広がり、成果も十分表れている。市との関係も良好で今後の展開が楽しみな事例」と評価した。
鉢植え販売も4日は式典
同会では毎年、ざる菊が咲き誇るこの時期に「花見会」を催している。5回目となる今年も開催中で、11月16日(土)までざる菊観賞に農園を開放するほか、ほぼ毎日鉢植え、会員が作った地元野菜、石焼きいも、市内養鶏農家で取れた玉子の販売も実施する。鉢植えは大きさによるが、2千円程度。入場無料。
なお4日(月・休)は午前11時から式典を開催。「勝坂はやし保存会」「相模の無鉄砲太鼓」「オカリナ」による演奏が行われる。豚汁の振る舞い(数量限定)、近隣商店会(新磯商盛会)による飲食物の出店も予定されている。期間中は午前10時頃から午後3時頃まで入場可。花見会会場は勝坂歴史公園スポーツ小広場の南側にある個人農園。問合せは同会【携帯電話】080・4168・8848へ。
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