「第90回箱根駅伝」(主催/関東陸上競技連盟)で青山学院大学が一昨年に並ぶ総合5位に返り咲いた。中でも第1・2区を走った1・2年生コンビ=写真=が新エースとしてチームを躍進へと導いた。
総合8位だった昨年の雪辱を期して迎えた今大会。絶対的エース不在の中、原晋監督は、往路重視でメンバーを構成するという戦略で挑んだ。大会前から、ハイペースなレース展開が予想された第1区には、1年生ながらスピードが持ち味の一色恭志(いっしきただし)選手を抜擢。各校のエースがひしめき合い、平地区間で最も距離が長い第2区には、後半まで粘り強い走りが期待できる神野(かみの)大地選手(2年生)を起用した。2人の若きエースの快走が後続にも勢いをもたらし、往路を5位でゴール。戦略が功を奏し、スタートダッシュを決めた形となった。
復路は、スタートの山下りでつまずき、一時は劣勢に立たされたものの、第7区の小椋裕介選手が区間2位、第9区の藤川拓也選手が区間3位と大健闘。過去の青学の復路記録を更新し、総合5位に食い込んだ。原監督は「全員が順調に走り切り、ブレーキがなければ、3位以内に入れると考えていたので5位入賞は想定内だった」と大会を振り返った。
第1区を走った一色選手。同区間を任せられることを聞いたのは、大会の約1週間前。全日本大学駅伝でも1区を走ったものの思うような結果を残せず、悔しい思いをしていた。今回はその借りを返そうとレースに臨んだ。
大会前の予想通り、ハイペースなレース展開の中、第一集団に食らいつき、一時は先頭に躍り出た。最終的には、早稲田大学の大迫傑(おおさこすぐる)選手(4年)と1秒差の6位でたすきをつないだ。一色選手は、「大迫選手と1秒差でたすきを渡すことができた」と胸を張った。
「ずっと走りたいと思っていた」箱根の2区を任された神野選手。前回出場できなかった悔しさを胸に走った。5位の早稲田大学と僅差の6位でたすきを受けたものの、前との差を広げられた。しかし原監督からの「自分のペースで行けば良い」という声を受け、焦らずにレースを進めた。最後まで粘り強さを見せ、トップとの差を最小限に抑える力走。エースの役目を果たした。
大会を総括して原監督は、次回の目標を「優勝」とし、「意識改革と山上り・下り」を課題に挙げた。今後は、社会人や他の有力選手らと一緒に走ることで「強豪校としての自覚」を育み、夏の合宿でスタミナ強化を図る方針だ。
大会翌日には練習を再開した青学。優勝への挑戦はすでに始まっている。
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