食品会社や各関連企業、団体が「炊き出し」の技術を競い、その知識を広めようとする、チャリティー企画「第3回炊き出しグランプリ」が3月9日(日)、相模大野中央公園(南区相模大野)で開催される(同実行委員会主催)。東日本大震災後に始まった企画で、過去2回は被災地(宮城県仙台市)で行われてきたが、3年目を迎える今回、被災地外で初となる開催場所として相模原市が選ばれた。
東日本大震災から3年「災害対応啓発へ」
食品関連企業252社からなる、一般社団法人エコ食品健究会(久保正英代表/緑区=同イベント事務局)では、震災以降、被災地で約4か月にわたり120拠点4万2000食の炊き出しを行った。また実際の支援と共に、延べ8000団体・個人が被災地で炊き出しを行ったことを調べ上げた。そして、「配膳予定時間が間に合わなかった」「コミュニケーション不足で口論になった」等、様々なトラブルが生じていた実態を把握した。
こういった事例を踏まえ、有事の際に円滑に炊き出し支援が進められるようにするトレーニングの場として、この企画が生まれた。第1回は、2012年3月11日震災発生から丸1年の日に、2回目は昨年3月10日に、いずれも宮城県仙台市で行われた。
首都圏直下型を想定
今回は、首都圏直下型地震を想定。同実行委員会によると、専門家の見解では「首都圏直下型地震が発生した場合、都民の多くは西に避難する」との予想がなされているという。このことから、避難場所となりえる立川市、八王子市等が候補地にあがり、最終的に相模原市(相模大野中央公園)が開催地に設定された。
当日は、市内を含む全国から約15の企業・団体が、地震・洪水等の有事が起こった場所に出向く想定で食事を提供する一連のトレーニングを行う。そしてそれらを実行委員会が審査。作業効率や衛生管理、調理内容など総合して判断する。また審査員のほか、一般来場者も投票に参加可能で、募金と引き換えにもらえる投票券を各出店者のブースで投票する。合計の結果でグランプリを決める。
さらに同会場では、紙食器作りや火おこし、巻き割りなどを来場者が体験できるイベントが設けられるほか、防災&減災、備蓄グッズを紹介したコーナーなども用意される。久保さんは、「被災地からも多くの企業が出店します。被災地の現状を知るきっかけにもなり、自分事として有事を想定した心構えを持つことができるチャリティーイベントです」と参加を呼びかけている。
午前10時から午後4時まで。一般入場無料。
問い合わせは同事務局【電話】042・684・9656へ。
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