南区東林間にある林間公園には、毎朝6時すぎになると、近隣地域の住民が次々と集う。日課となっているラジオ体操を行うためだ。その数は少ない時で150人程度、多い時には300人を超すという。27年前から実施されている活動で、主体となっている「林間公園ラジオ体操会」は昨年、全国ラジオ体操連盟から表彰を受けた。
6時25分開始
同公園の朝の体操は、年末年始(12月29日から1月3日)と雨天時を除き、毎日実施されている。
6時25分になるとラジカセのスイッチを入れ、テープのNHK「みんなの体操」で体をほぐす。6時30分からラジオに切り替え10分間、「ラジオ体操第1・第2」を行う。それが終わると、30回3セットで「かかと上げ」。最後に再びテープを流し中国保健体操「練功十八法」で全身を動かすというのが一連の流れだ。
6時55分頃に終了。参加者は三々五々、公園を後にする。17年前からほぼ毎朝参加しているという上鶴間在住の女性(77)は「健康のバロメーターになっている」と話す。
夫婦でスタート
この活動を始めたのは、東林間に住む臼田三郎(うすださぶろう)さん(98)と貞枝(さだえ)さん(87)夫妻。2人は27年前、東京から東林間に移住。都内で行っていたラジオ体操を転居先でも続けたいと望んだ貞枝さんが、三郎さんと共に林間公園で始めた。「そのうちに10人、20人と有志が集まりだした」(貞枝さん)。最初はラジオ体操だけだった内容に、仲間の提言などで新たに中国体操などが加えられていった。貞枝さんは、「健康のために始めたものが、こんなに人が増えると思わなかった。みんな元気でいられるならばうれしく思う」と話した。
「林間公園ラジオ体操会」(川上祥登(かわかみよしと)会長)は、参加者有志により2009年に正式に発足。名簿には南区上鶴間や東林間といった同公園近隣に住む人や、中には大和市の人も名を連ねる。体操参加には義務もなければ会費もなく、あるのはラジカセの電池代などの管理にあてるカンパだけだ。
体力年齢に効用
「始めて1年くらいで6kg減量しました」。同会の川上会長(73)は、2年ほど前から活動に参加し体操の効用を体感した。昨年、北里大学医療衛生学部専任講師の柴喜崇(しばよしたか)氏らが体操の参加者を対象に行った体力測定では、97人中94人の体力年齢が実年齢を下回ったという。「きれいな空気、規則正しい生活、朝から(体操に合わせ)声を出すことが健康増進につながっている」と川上会長は胸を張る。
長期にわたる継続的な活動などが認められ、同会は昨年7月、ラジオ体操の普及に貢献したとして、(株)かんぽ生命保険・NHK・NPO法人全国ラジオ体操連盟が3者共催で毎年実施している「ラジオ体操優良団体等全国表彰」を受賞した。
川上さんは、「ラジオ体操の普及・発展のために今後、市のラジオ体操連盟を組織し、全国連盟に加入したい」と話した。
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