第63回「神奈川県統計グラフコンクール」(県統計センター主催)で、市立大野南中学校(南区文京/矢澤真司校長)2年生の新江春佳(にいえはるか)さん(14)=人物風土記で紹介=が最高賞となる県知事賞を受賞した。12月4日に岡本実教育長を表敬訪問した。
同コンクールは、統計知識の普及と表現技術の向上を目的に、県内在住や在学、在勤の小学生から一般までを対象に毎年行われている。社会的な出来事や日常生活などで気になったことについて情報を集めて分析し、統計グラフで表現。小学生3部門と中学生、パソコンの部からそれぞれ、県知事賞をはじめとする各賞が選出される。今回の応募総数は1820作品。
今回、新江さんは「平和について考える」と題して応募。中学生の部981作品の中から、最高賞にあたる県知事賞に輝いた。また、その後に優秀作品として出品された全国コンクール(全6部門、応募総数2万5094作品)では、中学生の部8602作品から入選9人に選ばれた。
事前学習から着想
「内容が重要だと考えた」と新江さん。新江さんは小学生の頃から同コンクールに応募し、5年生の時にも県知事賞を受賞したことがある。当時は自宅に届く小学生向けの新聞で気になる記事をスクラップしてグラフ作成の参考にしていたという。今回のテーマは、学校の授業から発想を得た。
同校では来年6月に3年生の修学旅行で、初めて広島県を訪れる。そのため南区在住の戦争体験者、増元章子(ますもとあやこ)さんの講話を聴いたり、東京都新宿区の平和祈念展示資料館に赴いたりと、平和に関する事前学習に取り組んできた。今回は「期限ぎりぎりまで出品するつもりはなかった」という新江さんだったが、教員の勧めで応募を決意。「南中の平和学習をみんなに知ってもらえたら」と、すぐにテーマを思いついたという。
4日に矢澤校長と市役所を訪れた新江さんは、「南中生として、この作品を作れて良かった」と思いを語った。
南中、新江さん「一人ひとり平和考えて」
表敬訪問で岡本教育長らから質問を受けると、新江さんは自分の思いを熱心に語った。南中の平和学習に話が及ぶと、「語り部の方の話を聴いて、平穏な生活が大切だと思った。貴重な体験を話してくれて、ありがたかった」と話し、「自分のこととして、一人ひとりが平和を考えることが大切」と考えを述べた。
また、作品制作で工夫した点について「タイトル(テーマ)が起、南中の取り組みが承、現在の世界紛争が転、世界が平和になるためには、というアンケートが結と、『起承転結』になるようストーリーを立てた」と話し、円・棒グラフを使ったシンプルでわかりやすい作り、明るすぎず暗すぎない配色も特徴とした。
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