相模原市立新町中学校(荒井美由紀校長・相模大野)で1日、同校の校歌を手掛けた作曲家の大中恩氏を招き、「大中先生と校歌を歌う会」が催された。92歳の大中氏は全校生徒の前で歌声と指揮を披露し、歌う上での指導を行った。
『サッちゃん』や『犬のおまわりさん』など、数々の童謡作曲家として知られる大中氏。壇上に上がると「今日は皆さんに会えるのを楽しみにしてきた」と笑顔で生徒に話しかけた。その後は譜面を見ながら指揮を行い、時には自らも一緒に歌って強弱の付け方などを指導した。
同校の校歌は全国でも珍しい合唱曲。数多くの校歌を手掛けてきた大中氏も「他には記憶がない」と語るほどだ。新町中学校は1979年に開校。まだ校歌がなかった時、合唱に魅了されていた当時の音楽担当・山本龍紀教諭が「ハモる楽しさを生徒にも感じてほしい」と大中氏に合唱曲の校歌を依頼した。同氏もこれを快諾し、81年に3部合唱の校歌が完成した。
今回の歌う会は、以前から「自分の母校に愛着を持ってほしい」と考えていた荒井校長が企画。大中氏が現在も合唱団の指導者として活動していることを知り、「3年生が卒業する前に指導していただきたい」と1月に大中氏を訪問。熱い思いを訴えて承諾を得た。
「難しい曲なのに、これまで歌い続けてくれたことが嬉しい」と大中氏。荒井校長も「生徒たちが愛校心を持つ機会になったはず。今後も大中先生と交流を続けていきたい」と話していた。
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