オリンピック出場経験のあるアスリートが教師役となり、自身の様々な経験を通してオリンピックの精神や価値を伝える「オリンピック教室」が、10月3日と4日に県立相模原中等教育学校(相模大野)で行われた。市内での開催は初めて。
(公財)日本オリンピック委員会(JOC)がオリンピック・ムーブメントの普及・啓発活動の一環として2011年度から実施しており、全国の中学2年生が対象となっている。
10月4日の授業では、スキー・ノルディック複合で98年長野大会に出場した荻原次晴さんが来校し、2年D組とE組にそれぞれ運動と座学の授業を行った。
運動の時間ではクラスを3班に分け、長縄の八の字跳びで回数を競った。作戦タイムでは運動の苦手な生徒に班員同士でアドバイスをする姿が見られ、生徒は「団結して皆で取り組めたのがよかった」と話した。荻原さんは「楽しんで。焦らないことが大事だよ」と笑顔で指導にあたっていた。
座学の時間では、荻原さんが「オリンピックの価値」について熱弁。双子の兄・健司さんの活躍による葛藤を乗り越え、自身が長野大会に出場を果たした経験を伝えた。生徒達は各々が考えるオリンピック精神について話し合い、授業は終了となった。
同校の大場誠教頭は「東京オリンピックの開催を前に、一人でも多くの生徒が興味・関心を持つきっかけになってくれれば」と話した。