神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

相模原市の里親らで構成される「さがみの里親会」で会長を務める 前田 誠一さん 麻溝台在住 68歳

公開:2017年11月2日

  • X
  • LINE
  • hatena

広げ、深める「里親の輪」

 ○…虐待件数の増加や貧困状況の悪化など、子どもに関する問題が深刻になる昨今。虐待家庭などから保護された子どもを預かる里親へのニーズも高まっているが「まだまだ里親制度が知られていない」と現状を分析する。より家庭的な環境で子どもが生活を送るには、子一人に対し選択肢として最低3組の里親が必要と言われるものの、現実は遠く及ばない。10月21日には啓発イベントを行い、里親制度への理解を訴えた。

 ○…自らが里親となったのは30代半ば。勤務先で職場結婚したが子宝に恵まれず、仕事で移り住んだ相模原で里子の姉妹を預かった。成長の中で小学校中学年になると反抗期が始まり、子育ての壁に直面した。間違った行いに対しては叱ることもあったが、思いは伝わらず家出をすることも。「里親だからか」と悩み、自らを責めることもあった。そうした経験は今の活動に生かされている。「子どもがなぜ反抗するのか正しく理解することが必要」とし、会では子どもの発育に関し科学的な根拠に基づく研修を行う。「里親さんが自分を責め、孤立しないように支援していきたい」

 ○…退職後は趣味の時間も増える中、成人した姉妹との旅行は楽しみの一つだ。すると昨年、次女が晴れて結婚。本人から「一緒にバージンロードを歩いてほしい」と頼まれた。「予想していなかったが、本当に嬉しかった」。ドレスに身を包んだ次女の姿を目にした瞬間、込み上げた思いとともに涙がこぼれ落ちた。

 ○…会長を務め今年で12年。「若い人にバトンタッチしないとね」と世代交代を視野に入れるが、課題は山積。里親を増やすための広報の活性化、会員向け研修の充実などを図るため、会員と知恵を出し合う。そして「里親は特別な事ではなく、家族の1つの形としてもっと認知してもらえるようになれば」。長い時間をかけ育んできた「里親の輪」を、子どもたちの明るい未来のために広げていく。

さがみはら南区版の人物風土記最新6

高柳 和富さん

自宅で「レコードを聴いて音楽を楽しもう」を開催する

高柳 和富さん

相模台在住 65歳

4月18日

黒沢 愼五さん

さがみはら介護支援専門員の会の代表を務める

黒沢 愼五さん

相模原市勤務 43歳

4月11日

古今亭 佑輔さん(本名:高橋 友里恵)

若手落語家として活躍する

古今亭 佑輔さん(本名:高橋 友里恵)

相模原市在住 30歳

4月4日

小池 優華さん

第77回全日本学生音楽コンクール全国大会フルート部門で第1位に輝いた

小池 優華さん

南区在住 16歳

3月28日

中本 茂美さん

ソレイユさがみで「お父さんのための読み聞かせ講座」の講師を務める

中本 茂美さん

松が枝町在住 72歳

3月21日

伊藤 恵子さん

「Feel度Walk」と「知図」を子育てイベントや市との協働事業などで実践する

伊藤 恵子さん

中央区在住 38歳

3月14日

あっとほーむデスク

  • 4月6日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

  • 12月1日0:00更新

さがみはら南区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook