韓国・平昌で来月開幕する「第23回オリンピック冬季競技大会」に、スピードスケート・ショートトラックの日本代表選手として姉弟で出場する中央区在住の齋藤仁美(ひとみ)さん(27)、齋藤慧(けい)さん(21)の壮行会が12日、市役所1階ロビーで行われ、2人の母校の生徒やスケート関係者、近隣の住民ら約300人が激励に駆け付けた。
2人は4人姉弟の長女、次男。長男の悠(ゆう)さんが長野五輪での清水宏保選手の活躍に感動を覚え、銀河アリーナで18年前にスケートを始めた。付き添う形で仁美さんも競技を開始すると、自然な流れで慧さん、そして三男の駿(しゅん)さんもスケート靴に足を通すようになったという。姉弟は揃って相模原スピードスケートクラブに入部。ショートトラック競技に出会い頭角を現すようになった。
仁美さんは県立麻溝台高校、神奈川大学を経て、現在は(株)オーエンスに所属。昨年の全日本選手権大会では1500mで優勝、総合でも2位となった。世界ショートトラック選手権大会のリレーメンバーとして銅メダルを獲得している。
慧さんは私立光明学園相模原高校に進み、現在は神奈川大学に在学中。昨年の全日本選手権大会では総合6位入賞を果たした。
「夢をつなぐレースを」
市役所で行われた壮行会には、2人の母校である清新小学校、清新中学校(ともに中央区)、光明相模原高校から児童・生徒らが「平昌五輪出場おめでとう」と書かれた横断幕を手に来場。日本代表のダウンジャケットに身を包んだ仁美さん、慧さんが壇上に上がると大きな拍手が起きた。
あいさつに立った加山俊夫市長は「72万市民を代表してお祝いしたい。ベストコンディションで五輪に臨み、次の世代につながる最高のパフォーマンスを期待しています」と激励し、2人に「称讃の楯」を贈った。その後も駆け付けた子どもたちから寄せ書きや花束が次々と手渡され、姉弟は終始笑顔を見せリラックスした様子だった。
仁美さんは「姉弟4人で目指してきた夢の舞台にようやく立つことができます。五輪では次の世代の子どもたちに夢をつなげられるようなレースをしたい」と決意を表明。慧さんも「銀河アリーナが僕らの原点。市スケート協会をはじめ、支えてくれた皆さんにメダルで恩返しできるよう、全力で頑張ってきます」と力強く語った。
仁美さんは9日に母校・麻溝台高校で行われた壮行会にも出席したそうで、「卒業してから初めて訪れたので懐かしかった。応援していただけるのは本当に嬉しい」と話していた。
平昌五輪は2月9日(金)に開幕し25日(日)まで熱戦が繰り広げられる。
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