相模女子大学高等部2年の伊佐風椰(いさ かや)さん(17・緑区在住)が、5月に東京都で開催された「日本スケートボード選手権大会ストリート」に出場し、見事優勝を果たした。この結果、8月にインドネシアで開かれるアジア競技大会に日本代表として出場が決定。6月11日に市役所を訪問し、野村謙一教育長に報告を行った。
スケートボードは東京2020大会から採用されるオリンピック競技で、「パーク」と「ストリート」の2種目がある。伊佐さんが優勝したストリートは、街中に存在する階段や縁石、斜面や手すりなどを模したコースで行われ、技の難易度やスピード、オリジナリティを競う採点競技だ。
伊佐さんは5月上旬にアメリカ・シアトルで開催された大会にも出場し優勝。帰国からわずか4日で出場した日本選手権では、満足のいく演技ができなかったそうで、「優勝と聞いた時は『まさか』という気持ちだった」と振り返った。
伊佐さんがスケートボードを始めたのは6歳。家の近所に完成した小山公園ニュースポーツ広場で、楽しそうに滑っている人たちを見て「かっこいい!」と憧れを持った。当初、母・五絵子さんは「危険だから」と反対したが伊佐さんは譲らず、6歳の誕生日プレゼントにスケートボードを買ってもらった。
以来、同公園を拠点にするお兄さんらに指導を仰ぎながら独学で練習に励み、小学5年生で出場した「中部アマチュアサーキット第2戦」で小学生として初優勝。全国の大会を転戦しながら、昨年からはアメリカにも活動の幅を広げている。
現在も練習拠点は小山公園。「こんなに素晴らしい環境が身近にあるのが、何よりも財産」と話す伊佐さん。オリンピック競技になったことで、周囲からの注目度は格段に増した。そのギャップに戸惑いもある。昨年には練習中に転倒し、肩の骨と歯を同時に折る大けがもした。しかしやめようとは思わなかった。「オリンピックに出てみたいという気持ちはあるけど、まずはアジア大会で満足のいく演技をしたい。スケボーをもっとメジャーな競技にしていきたいですね」と目標を語った。
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