災害時に日本各地から派遣されるボランティアを統括し、被災地の混乱を防ぐなどの活動を行うのが、「相模原災害ボランティアネットワーク」。市民で組織される市の任意団体だ。
副代表の大石努さん(82)によると、平常時は防災・減災についての啓発活動や、防災コーディネーターの養成講座を開講するなどの活動を行っている。
啓発活動の一環として、9月2日に行われた市総合防災訓練では、防災グッズや備蓄品などに触れてもらうブースを出店。ガラス飛散防止フィルムや家具の転倒防止用グッズ、簡易トイレ、衛生用品などを展示した。
大石さんは長年活動に取組むなかで、「市民の『防災』に関する意識が薄れている」と感じているという。同団体のメンバーのほとんどが70代から80代で、若い世代の加入はほとんどない。また、自宅に備蓄品を用意している家庭も少ない。自分や家族の生活を守るためには、「備蓄」が非常に重要だと話す。
「東日本大震災時にはスーパーなどで買占めが起こっていました。いざという時の為に、『ローリングストック』を行っていれば、買占めなどは起こらず生活を守ることができます」と大石さん。ローリングストックとは、水や食料などを通常の2倍を目安に買い溜めしておき、半分ほど無くなった時点で消費した分を買い足すというもの。その他にも、停電時に使えるランタンや10年保存できる乾電池など、ホームセンターで手に入る防災グッズも多い。
「まずは関心を持って頂き、簡単にできる備蓄などから取り組んでみては」と大石さんは話している。