LGBTs支援団体「からふるテラス」を設立した 渡辺 真維さん 相模原市在住 33歳
「自分らしく生きる社会に」
○…性的少数者への認知や理解が進む一方、課題も未だ残る。そんな中、LGBTs支援団体「からふるテラス」を設立。同性を好きになるのはいけないことと思い込んでいた学生時代から考えると「支援する側に回るなんて夢のよう。心から嬉しい」と目を輝かせる。
○…静岡県出身。イラストが趣味で、10代の頃には自らホームページを立ち上げ、作品を公開していたほど。デザイナーとして働きながら、「大好きな子どもに関わる仕事がしたい」と、保育士としても勤める。2歳児のクラスを受け持ち、「大変だけど、子どもたちは可愛い」と目を細める。同僚とも仲が良く仕事を楽しむ一方、職場では同性のパートナーがいることは言えず、息苦しさを感じることも。「結婚や恋愛の話が出るたびに、肩身が狭かった」。隠している心細さや後ろめたさが積み重なり、「うそをつくのに疲れた。自分らしく生きたい」と周囲にカミングアウト。同じように性的指向に悩み、隠れて生きている人の力になりたいという思いも芽生えた。
○…交際14年目のパートナーとの同棲を機に相模原へ。2匹の猫も共に暮らす。共通の趣味は漫画や旅行。「気が合う人との生活は楽しい。最近は2人でネモフィラを見にいきました」とはにかむ。28歳の頃にプロポーズし、2年前には念願の結婚式も挙げた。友人らが参加した式では、嬉しさのあまりお互い涙した。「私たちも幸せになれる、未来に光が見えました」
○…団体としては今後、教育現場や行政に働きかけ、さらなる理解促進や制度改正を求めていく。当事者の相談支援も行い、居場所づくりをめざす。「誰もが本来の自分にうそをつかず、幸せに生きていける相模原にしたい。悩んでいる若い人にも『大丈夫だよ』と手を差し伸べていきたい」
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