小惑星リュウグウで生物起源に迫るミッションに挑んでいる探査機「はやぶさ2」は3日、搭載していた最後の小型機となる「MINERVA―II2(ローバ2)」を切り離す作業(分離運用)に成功した。JAXA(宇宙航空研究開発機構)がツイッター上で伝えた。これで、はやぶさ2は最後の任務を果たしたことになる。今後は帰還準備に入り、11月から12月にかけてリュウグウを出発する見通しだ。
分離運用は9月28日から10月3日にかけて行われたもので、はやぶさ2に搭載された小型機4機のうちの最後の1機を切り離し、リュウグウに到着させる作業となっていた。はやぶさ2とローバ2の切り離しが確認されたのは3日未明だった。現在、はやぶさ2は正常に制御されている。
当初の計画ではローバ2がリュウグウの表面を移動しながら様々な探査を実施するはずだったが、データ処理の不具合が発生したことにより、予定を変更。リュウグウ表面から高度約1Kmの付近でローバ2を切り離し、複数回にわたって周回させながら着地させる運用に切り替えた。
高い精度で情報集積
切り離しが成功した後、はやぶさ2は高度8Kmから10Kmへ上昇した。今後はホバリング(空中浮遊)を行いながら、周回するローバ2の様子をカメラで光学撮像し可能な限り追跡していく。
JAXAでは、この運用が成功すればリュウグウの重力場(地球の引力が及ぶ空間やその空間の状態)をより詳しく、高い精度で情報を集積できるとしている。運用は8日まで続けられる見込みだ。はやぶさ2は11月から12月中にリュウグウを出発し、来年末の帰還を予定している。
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