区内最古の神社と言われる長嶋神社(南区上鶴間本町)で元日から3日まで、2010年に発見された棟札が初めて一般にお披露目される。本間俊三総代長は「歴史を感じる機会にしていただければ」と話している
同社は創建不詳とされているが、鎌倉古道が近いことや、付近の道正山から南北朝時代の元号・康暦年間の板碑が発掘されたことなどから、鎌倉時代には創立されていたと推察される。
創建年が不詳の場合、歴史を紐解くには社殿の再建の記録である「棟札」などの存在が手掛かりとなる。長嶋神社では、元禄16年(1688年)の再建に関わった大工等の氏名を記載した「墨書」が最も古い資料とされてきたが、2010年に今回展示される新たな棟札を発見。明暦3年(1657年)の記載があったことから、同社の歴史がさらに30年さかのぼることとなった。
関係者によればこの棟札、存在自体は伝え聞いており、由緒書きに記載もあったが、所在は不明のままだったという。それが2010年、市誌編纂に伴う文化調査のため、数カ所の「開かずの間」を点検したところ、本殿に祀られている社の奥から発見された。350年以上が経過しているにも関わらず、保存状態は極めて良好で、墨で記された文字もはっきりと判読できた。
その後、「所蔵棟札記録」の冊子に改めてまとめられたものの、人の目に触れることのなかった棟札。今回、初めて一般に向けて展示される。展示は午前9時から午後3時まで。境内にガラスケースを設置し、自由に誰でも見ることができるようにした。
本間総代長は「神社の歴史を実感できる貴重な資料です。初詣の際にぜひ実物を見てほしい」と話している。
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