(一社)相模原市幼稚園・認定こども園協会会長に就任した 黛 裕治さん 中央区矢部在住 58歳
子育て環境の向上めざす
○…市内全幼稚園が加盟する協会の長にこのほど就任した。コロナ禍の厳しい状況が続く中、密接を避けられない現場に「いかに子どもとの関係を持つかが大切」と真剣な眼差しを見せる。自らを「お山の大将ではなく、皆の英知を集結、吸い上げていくのが役目」と説き、現場の人たちの力を1つに束ねていく。
○…前期まで副会長を2期務め、それ以前は部会部長を歴任。教育研究部長の時代には、教員免許更新制が導入された。「今までに無かったことをやるのは大変だった。でも職員たちのために動くしかなかった」。市内の大学に協力を仰ぎ、協会で免許の更新講習が行える体制作りに奔走し、実現させた。「今年でやっと10年が経ったよ」と、感慨深げだ。
○…川崎市生まれ。高校、大学では機械工学について学んだ。畑違いの教育現場に携わることになったきっかけは「大学卒業後バイトしかしてない私を親が見かねて」。祖父が理事長を務めていた清心幼稚園に23歳で就職し、運転手の同行や事務仕事などの裏方を手伝いながら現場を学んだ。「園には母の様な人が何人も居て。その人たちに助けられて今がある」と振り返り、「あとは、子どもたちに育てられたかな」。高校生から始めた特技の手品を園児の前で披露することも多く「喜んで貰えていれば良いんだけど」と笑った。
○…約20年連れ添う妻は副園長。24時間共に過ごす生活に「仲良くないと続かないよね」と目を細める。目下の問題は人材確保。学生の教育実習も延期され、例年夏に実施している就職イベントの開催も危うい今、「オンラインなどを有効活用して、何とか秋頃には行いたい」とその道を模索する。今後も会員と力を合わせ、子育て環境の向上のため歩み続ける。
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