障害者への生活介護事業と就労継続支援を行う「社会福祉法人アトリエ」が西門商店街(中央区相模原)内のグリーンバザールに設けた出張所『西門第三図工室』が昨年10月に開所してから約1年が経過した。
利用者の「やりたいこと」を実現するために開かれた図工室。この図工室の室長として1年間利用者たちを見守ってきたのが、みんなから「たけちゃん」の愛称で親しまれている齊藤健志さん(57)だ。開所から1年。「一人ひとり、やりたいことができている」と手応えを感じている。
元歯科技工士の齊藤さん。技工士として仕事に従事してきたが、仕事の忙しさから5年前に脳出血を患い体に麻痺が残った。「多忙な上に不摂生も重なったかな」と苦笑するが、現在もリハビリに励みながら図工室に通っている。
没頭できる場所
歯科技工士として働くことはあきらめたが、美大進出を断念した過去を思い出し、「ものづくりに携わりたい」という希望を持つように。その思いに応えるように同法人は、歩行器を使う齊藤さんが通いやすいようにと自宅近くの西門商店街内に図工室を開所。室内は木材の温かみが感じられるようにリノベーションし、陶芸の窯や3Dプリンターが置いてある。そして、齊藤さんが技工士時代に使用していたデスクの存在感が大きい。
図工室では当初、壊れた陶磁器を漆で直す「金継ぎ」に没頭していたが、今は絵を描くことに夢中だという。利用者にも絵を描くことが広まり、コンテストに応募しては結果を楽しみにしている。
図工室では生まれた交流
図工室開所では新たな出会いも生まれた。2019年、ある交流型イベントに参加していた淵上美紀子さんが代表理事を務める「MORIMO(モリモ)」(一般社団法人さがみ湖 森・モノづくり研究所)だ。同団体から仕入れた森の保全活動で発生した間伐材で図工室の装飾品や、齊藤さんが様々なアート作品を作るように。
そして、SDGsに取り組む両者は、市が募集するSDGsパートナー制度に認定された企業に贈る認証バッジや登録証も作るなど、お互いSDGsを率先し合う仲になっている。
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