相模原を拠点にバスケットボールのプロリーグである5人制の「Bリーグ」と、3人制の「3x3.EXE PREMIER」への参入をめざすチームが1月に誕生した。その名は「相模原プロセス」。チーム初の公式戦となった10月17日の県3x3選手権では見事優勝を果たし、初陣を飾った。「相模原をバスケットの聖地へ」をチーム理念に、トップリーグに向けた戦いと、バスケットを通じた新たな地域コミュニティの創出に挑む。
相模原プロセスは「GGB」という地元クラブチームが前身。同チームの練習にも参加し、東京サンレーヴスや岩手ビッグブルズなどでプレーした現役プロ選手の草野佑太代表(23)=今号「人物風土記」で紹介=が「トップをめざす」というチームの方向性を定め、1月に新クラブ創設に踏み切った。7月に株式会社化し、相模原を拠点にプロを志す選手の育成、小中学生や高校生対象のスクール運営、講師派遣などで経営基盤を築きながら、組織自体でもトップリーグを狙う。相模大野出身の草野代表は立ち上げへの思いを「東京、横浜、川崎、B3リーグを含めれば八王子にもプロチームがある。その中間にある相模原にチームがあれば盛り上がるといろいろな意見をもらった。地元に何か貢献したかった」と語る。
「ここを過程に」
チームで集まれる時間は限られるが、相模原ギオンアリーナや近隣の学校などで練習を重ねる。選手は教員や消防士、大学生と10代から30代までさまざま。スポンサー募集も不可欠だが自力での継続した運営をめざし、スクール講師や派遣コーチなどに従事しながら練習に励む選手もいる。「Bリーグ参入は大事だが最終目標ではない。それ以上に、どのバスケシーンを見てもプロセス関係者がいるというのが理想。選手が各地で活躍し最後はここに戻ってきてほしい。チーム名の通り、ここを過程にステップアップしてもらえれば」と草野代表は話す。
今後は地域リーグを勝ち抜き、参入への基準や資格を満たしながらトップリーグをめざす。「まずは3x3に参加し、市内でバスケとプロセスを周知したい。そのためにファンや地域との交流機会を増やしていく」と草野代表。その言葉通り5月には、ボランティアとして相模大野銀座商店街で販売を手伝いながら住民らとふれあった。10月17日には発足後初の公式戦となった県3x3選手権に草野代表と井後健矢、森黄州、笹本駿介の4選手で臨み、プロチームを破るなどして1位に。草野代表は「プロセスとしての初舞台で優勝できうれしい。しかしスタートラインに立っただけ。神奈川王者になった事で、より一層の自覚を持たなければならないし、応援や期待に応えるためにもっと精進する」と話した。
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