大野台中学校ソフトボール部の3年生、星野遥奈さん、中村美心さん。入部後、わずか半年で部員が2人だけになる危機を経験しながらも、後輩を待ち、大切な部を守ってきた。そして迎える夏の中学校総合体育大会。助っ人に頼らず、部員だけで出場できる大一番を心待ちにしている。
過去には県大会に出場するなど好成績をおさめていた同部。しかし、2人が入部した時は上級生は2年生2人、3年生5人。さらに6月に1人退部してしまったため、大会には他の部活から部員を借りて出場するほどだった。
夏の大会で3年生は引退、唯一の先輩だった2年生も11月から休部したため、気づけば部員は1年生の星野さん、中村さんだけに。当然、秋の新人戦は辞退。学校からは廃部の打診もあった。
「1年生の時は何度も辞めようと思いました」と語る中村さん。試合どころか練習もままならない中で続けてきたのは「星野がいたから」。「他の人だったらとっくに辞めてましたね」と笑う。それは星野さんも全く同じ。「中村がいたから、中村とだから頑張ってこられた」と笑顔で振り返る。
「新入生にいっぱい入ってもらって頑張っていこう」。2人きりでも練習に励み、入学式を心待ちにしていた昨春、予想外の事態が起きる。新型コロナウイルス感染症の拡大で、学校が3月から6月まで休校となった。それでも懸命な勧誘を続け、8人の新入生が入部。今年も5人が部の仲間に加わってくれた。
今年5月に行われた市民選手権大会では、1―11の劣勢から12点を奪って逆転勝ちするなど、チーム状態も上がってきた。そして迎える最後の夏。星野さんは主将を務める。打順も中村さんが3番、星野さんが4番に座り中軸を担う。
「私が出塁して星野のヒットで本塁に帰る。そんなシーンを作りたい」と話す中村さん。星野さんは「自分が納得のいく全力プレーが出来たら悔いはない」と話す。ただ目指すのはやはり勝利。「大会で試合に勝って、大好きな可愛い後輩たちと、そして2人で喜びあいたい」と口を揃える。
これまでの集大成となる中学総合体育大会は、7月10日(土)に開幕する。
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