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「地元への愛着」食で育む 区内小学校がメニュー開発

コミュニティ教育

公開:2022年2月17日

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既存のメニューを見ながら研究
既存のメニューを見ながら研究

もえぎ台小学校

 もえぎ台小学校では6年2組の児童が、総合的な学習の一環として、「地元愛を高めよう」をテーマに授業を進めてきた。そのためには何ができるか、児童から出たアイデアが「地元の名物」となるメニューを作ることだった。

 実現に向け、昨年6月頃から地域を散策。協力してくれる飲食店探しを始めた。児童らも直接依頼の電話をかけるなど、積極的に参加。そうして増田屋(新磯野)、すずらんの家(同)、ほのぼの弁当相模台店(相模台)から協力を得ることができた。

 クラスを3つのグループに分けて、地元産食材の活用法、栄養価、ターゲット層選びなどを各店舗と相談。アイデアを出し合い、試作を重ねた。

 そうして生まれたのが3つのメニュー。増田屋の「もえぎそば」(850円)は地場産野菜の天ぷらが盛り込まれた一品。ほのぼの弁当の「地元愛弁当」(390円)は、低価格ながら幅広い年代に食べてもらえるよう人気メニューを盛り込んだ。すずらんと開発した「さがみそクッキー」(400円)は、たまご街道の卵と津久井在来大豆で作った味噌を使用した。各店舗とも3月末までの期間限定販売を予定している。

 今後は、各グループが設定した売上目標を達成するため、PR方法なども模索しながら、これまでの学びをまとめていく方針だ。担任の宮嵜憲太郎教諭は「地域に支えてもらっていることを実感できたと思うし、大人との話し方なども学ぶことができた。この授業を通じて、児童の中に地元愛が芽生えてくれれば」と話している。

麻溝小学校

 麻溝小学校では5年生の3クラスが総合的な学習の時間を活用して、地域の食材を使ったメニュー開発を行った。

 1年を通じて米作りを体験したり、農業や食の課題について学んだりするなかで、関係者から「多く消費してもらわないと作っても利益が出せない」との声を聞いた。「それなら地域の食材を食べる仲間を増やしたい」。その考えから、方法の模索が始まった。

 当初はチラシなどで地元食材をアピールすることも考えたが、「美味しさを知ってもらうことが大切」と方向転換。地元飲食店とコラボして、地域食材を使ったメニュー開発を思い付いた。

 協力店舗探しには児童らも参加。「小川フェニックスsweeteggs」(麻溝台)「手造りハム・ソーセージCRUYFF」(中央区上溝)「モナの丘」(下溝)「ソーセージとパンの店・MONJI」(同)の4店舗から快諾を得ることができた。

 メニュー開発を始めた当初は、価格や手間を度外視した見栄え重視の「夢メニュー」ばかりだったそうだが、お店の人からのダメ出しや「地元のものを使う」という当初の目的に立ち返ることで、児童自らが修正を加えていった。そうして誕生した期間限定メニューは10種類以上に。「お店の人に質問を重ね、味だけでなく、値段や手順、彩りなども考慮したメニュー作りができるまで成長してくれた」と3組担任の木村名月代教諭は嬉しそうに話す。

 また、授業を通じての感想を答えるアンケートにはこんな回答も。

 「この授業を通じて、地域のことを考えてくれる人がいっぱいいることを知った。今度は自分がそうなろうと思う」

店舗に赴いて打ち合わせも
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メニュー開発に向け様々なアイデアを出し合う
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