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地方自治研究セン 戦車闘争、漫画で後世に 若い世代にも関心を

文化

公開:2023年6月8日

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脚本を手掛けた阿部さん(左)と漫画を担当した相園さん
脚本を手掛けた阿部さん(左)と漫画を担当した相園さん

 漫画を通じて若い世代にも『戦車闘争』の歴史を知ってほしい--。相模原地方自治研究センターがこのほど、漫画『西門であいましょう〜戦車闘争からのメッセージ』を発行した。ベトナム戦争中に在日米陸軍相模総合補給廠から戦車を戦地に送る搬出を市民らが阻止した反戦運動を振り返って「自分たちの住む相模原市、今の日本社会と向き合うきっかけになれば」と呼びかける。

 『戦車闘争』は1972年に補給廠で繰り広げられた反戦運動。ベトナム戦争の戦地へ向かう米軍のM48戦車の搬出を横浜市神奈川区の村雨橋で市民が阻み、補給廠へ引き返すことになった。それから約100日間にわたって全国から集まった市民や労働者、学生らが補給廠の正面ゲート「西門」にテントを張って居座り、平和を求めて「戦車搬出阻止」を訴え続けた。

資料集め情報発信

 同センターは市職員労働組合の組合員や大学教授、市民活動団体のメンバーら15人の理事で構成。相模原市を中心とした行財政分析、制度・政策の調査研究などを行うほか、これまで戦車闘争に関する資料収集にも取り組み、後世に承継する事業に取り組んできた。

 「ウクライナ侵攻も考えてほしい。他国のことだと無関心であってはいけない。自分が思ったことを行動するきっかけになるといい」

 そう話すのは冊子づくりを企画し、脚本を手掛けた事務局員の阿部あけみさん。補給廠の近くに在住し、漫画家を志望していた相園菜月さんに作画を依頼し、冊子づくりが実現した。

 漫画のストーリーは阿部さんと長女との補給廠を巡るやりとりの実話をもとに、主人公の中学生が時空を超えて戦車闘争を体験するというもの。実際に闘争に参加した市民も登場し、戦争に対する市民の思いがどのように闘争へと発展したのかを伝えている。そのほか、当時の写真や解説文、新聞記事を掲載し、若い世代にもわかりやすく伝えるために用語解説も掲載している。

 「爆発事故があったり、ヘリコプターが低空飛行したりと、実体験として補給廠のことを知るようになった。知ったからには声を上げないといけない。地道に運動を続ける人がいて今の安全があることを知ってほしい」と阿部さん。

 相園さんは「当時の様子を描くことは難しかったが、形にすることができてよかった。解説文も読み応えがあり、多くの人に読んでもらいたい」と話す。

 冊子は同センター(中央2の13の12中川ビル301)のほか、中央区内の中村書店(横山6の8の21)や久保田書店(千代田3の13の3)で購入できる。問い合わせは同センター【電話】042・752・4544。

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