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修了制作「私の子どもたち」がギオン相模原大賞、女子美術大学美術館賞を受賞した 横山 芙実(ふみ)さん 町田市在住 24歳

公開:2017年4月6日

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葛藤と感謝 ありのままに

 ○…砂と藁と、貝殻を砕いた胡粉とを混ぜてニカワを加え、べニヤに貼った寒冷紗に塗っていく。美人画といった、いわゆる日本画のイメージから離れ、独自の技法で横幅4mもの大作を描く姿は、穏やかな容姿から想像できない。大学院の修了制作「私の子どもたち」がギオン相模原大賞を受賞。同時に、大学・大学院生の卒業・修了制作物で唯一選ばれる、女子美術大学美術館賞も受け、思いがけないW受賞に「ミラクルが起きました」と笑顔を見せた。

 〇…宮崎県生まれ。最寄りの駅まで車で30分という原風景の中で育つ。イラストや漫画などを描くことが好きだったことから、デザイナーを志望し高校で産業デザイン科へ。ある時日本画と出会い、その独特な表現に惹かれて方向転換。女子美術大学への進学と同時に上京した。大学2年生で女子美術奨励賞を受けたことを皮切りに、数々の賞を受賞。本来の負けず嫌いな性格も相まって、制作に没頭し、頭角を現していった。

 〇…大学、大学院の在学中6年間は相模大野で過ごした。上京する際に感じた「東京や都会への漠然とした恐れや不安」は住み初めてすぐに打ち消され、「とても暮らしやすかった」と振り返る。他者の絵の技法を学ぶため、ギャラリーや個展に顔を出すほか、アルバイトにも精を出すなど様々な経験を積んだ。

 〇…「いつだって葛藤してきました」。そう、これまでを振り返る。描くテーマは、常に「自身の内面」。幼少期に生まれた感情、抱いてきた社会への猜疑心をキャンバスにぶつける。と同時に、その表現は決して感情的でなく、他者の目を意識し、求められているものを判断できる冷静さも併せ持つ。「もともと、とても内向的。社会と関わるのが苦手な私が唯一繋がることができるものが絵なのです」。これまで社会で生まれた葛藤に、人に受容される感謝が重なって、表現の幅は豊かになっていく。

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