防犯指導員らと啓発活動も（前列右から２番目が岩田代表）
「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺被害が増加していることを受け、県内各地で被害防止に向けた啓発活動を行っている団体が南区相南に事務所を構えている。岩田美奈子さんが代表理事を務める（一社）シニア消費者見守り倶楽部。特に高齢者が被害に遭わないよう、神奈川県警本部の協力により最新の手口の情報提供や、自動通話録音機の無償貸与などを行っている。
以前は小売業界で大勢を取りまとめる立場だった岩田代表。しかし「より社会貢献できるような事業をしたい」と職を辞し、消費生活専門相談員に転身した。様々な被害者の相談に乗るうち、未然に防止することの大切さを実感。２０１５年12月に法人を設立し、翌年には詐欺防止につながる通話録音機を無償貸与するプロジェクトを立ち上げた。費用はインターネット上で出資者を募る「クラウドファンディング」を活用。予想以上の反響により40台以上を購入できた。
この録音機を接続した固定電話に掛けると「振り込め詐欺などの被害防止のため、自動録音されます」とアナウンスが流れ、証拠が残ることを嫌う詐欺師や悪徳業者はすぐに電話を切るそうだ。現在も県内在住の65歳以上を対象に貸与を続けており、残りは10台弱だという。「設置の要望だけでなく、特殊詐欺に関するご相談もお気軽にお寄せください」と岩田代表。問合せは同法人【電話】０４２・７０５・２０２５へ。
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