障害がある人が行うスポーツ「パラスポーツ」の認知度拡大を目的に、相模原市では市内小学校を対象に選手を招いての車いすバスケットボールの体験会を展開している。13日には上溝南小学校(中央区)で開催。今後も拡大させていく方針で、子どもたちの関心を高めつつ、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて機運の醸成を図る考えだ。
この取組みは小学校の総合学習での「福祉」をテーマとした授業の一環。パラスポーツを通じて、福祉やパラリンピック競技への関心、スポーツの多様性について理解を深めるのが狙いだ。今年度中に市内の5小学校で開催する予定になっている。
体験会の開催をめぐっては、車いすバスケットボールチームに所属する市内緑区役所職員・熊谷昌飛さん(29)が、他チームの選手が川崎市などで体験会を行っていたのを知り、相模原市でもパラスポーツの振興につなげようと発案。東京五輪でブラジル選手団の事前キャンプ受け入れが決定したことから、機運の醸成を図りたい市の方針と合致し、実現した。
13日の体験会には同校の4年生147人が参加した。熊谷さんを含む4人の選手が車いすでドリブルやシュートを披露した後、子どもたちや教職員が乗車体験。下半身の自由が利かない状態に戸惑いながらも、楽しそうに取り組んでいた。熊谷さんは「障害がある、ないにかかわらず共に暮らしていることを理解してくれたら。パラスポーツへの関心が高まれば競技人口も増え、パラリンピックが盛り上がると思う」と話し、期待感を示した。
市は10月22日から25日に行われる小学校連合運動会にもパラスポーツ選手を招き実演などを行うほか、来年度はオリンピック選手による講演を増やす計画を検討中。体験会も中学校にまで対象を広げる構えだ。
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