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市指定・登録文化財 区内から14件を追加 江戸時代の「棟札」「百体観音」「念仏塔」

公開:2011年4月14日

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鳥屋諏訪神社本殿の「安永四年棟札」
鳥屋諏訪神社本殿の「安永四年棟札」

 相模原市教育委員会は今月1日、相模原市文化財保護審議会から答申を受けていた、市指定有形文化財1件、市登録有形民俗文化財13件を、新たに登録した(別表参照)。

 今回新しく登録されたのは、すべて緑区内のもの。これで市の指定文化財は46件、登録文化財は77件となった。

鳥屋諏訪神社の棟札1枚

 今回、有形文化財に追加指定されたのは、「鳥屋諏訪神社本殿」(鳥屋)の「安永四年棟札」1枚。この棟札は、平成19年4月1日に、すでに市指定有形文化財に登録されている鳥屋諏訪神社本殿で保管されているもの。棟札には、江戸時代中期・安永4年(1775年)の銘が打たれており、本殿の建築年や経緯を示す貴重な文化財であるということから指定文化財となった。

徳本念仏塔と観音像

 市登録文化財では、今回追加された13件のうち、11件が「徳本念仏塔」となる。この塔は、江戸時代後期、各地に念仏を広めた浄土宗の僧「徳本」(1758〜1818)を篤く信仰した人々が「南無阿弥陀仏」の六字名号を書した名号書を受け、この六字名号を刻んだもの。これまでに、旧市域で同じ徳本の塔が13件確認されており、登録文化財として認定されている。今回区内で登録されたものは、地域は広く、江戸時代、地域の信仰や生活文化を知るうえで貴重な資料となることから、文化財に認定された。

 残りの2件は、梅宗寺(上九沢)の「百観音」、久保沢観音堂(久保沢)の「百体観音」。これらは、県内でも珍しい百基、百一基石造観音像で、梅宗寺のものは江戸時代、久保沢観音堂のものは明治時代、それぞれの地域の観音信仰について、創始の経過と祭祀を示す資料となることから、認められた形となった。

市の文化財の多くは緑区内

 相模原市には、市指定・登録以外にも、国指定文化財が10件、国登録文化財が8件、県指定文化財が17件ある。それらの多くは、緑区内にある。市の文化財保護課では、「合併以前の旧4町は、旧市域に比べ、山林資源や甲州街道、津久井城と歴史的に重要な役割を担ってきたものが多い。そのため、地域の歴史を知る資料だったり、価値のあるものが多く残っているのでは」と話している。なお、これらの文化財についての問い合わせは、市文化財保護課【電話】042・769・8371へ。
 

三井の「徳本念仏塔」
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久保沢観音寺の「百体観音」
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