さがみはら緑区版 掲載号:2011年8月25日号
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ひまわり栽培で放射能の浄化に取り組むJAXA名誉教授 山下 雅道さん 八王子市在住 63歳

復興 宇宙に答えを見出す

 ○…東大卒後すぐ宇宙科学研究所に進み、宇宙工学、物理、化学、生物学と科学畑を渡り歩いた。ノーベル化学賞研究にも寄与。今年退職し、同所の名誉教授として宇宙農業の研究を進める中、震災が起きた。放射線問題に早くから目を向け、宇宙農業を活かそうとひまわり栽培によるセシウムの吸収に乗り出した。「ひまわり作戦」Tシャツを着て、作業にあたる。8月27日(土)には市立博物館で放射能を題材に語る。

 ○…震災後の3月下旬に行われた宇宙農業サロン。ここが「ひまわり作戦」の始まり。専門家らが一致団結した。メンバーは30人で、今も増え続けている。結成後は福島のいくつかの地区で説明会を開き、ひまわり栽培と放射能の関係を解説し、理解を求めた。必ずしも賛成されたわけでなく、複雑な反応もあった。それでも懸命な説明とメンバーたちの情熱は、周囲を動かした。6月から福島3町村で栽培を開始。月2回は現地に出向き調査を続ける。

 ○…科学の発展に必要なのは「宇宙への興味」。ヒトが人になって1万年余り。産業革命から情報革命へ。猛スピードで進化し続ける科学の果ては、機械に支配される世界。34年後、そのときがくると警鐘を鳴らす。文明の終焉ともいえるその世界では、人間の存在など皆無になる。そうならないための予防策が「宇宙への興味」。「天文学は最古の学問。宇宙への興味こそ、原点回帰」と熱弁をふるう。

 ○…人間の生み出したものを人間が制御できなかったのが原発事故だとしたら、放射能への理解と正しい対処こそ、今後の課題。JAXAの技術を駆使し、ひまわりの栽培だけにとどまらず、そこから新たな産業の創出へ。仲間との議論に終わりはない。「そうして初めて放射能に勝てる。復興を、科学で取り戻す」。宇宙は原点。答えは、宇宙にあるのかも知れない。
 

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